栃木市月田光明
秋田慎一
河合初恵
松原慶子
松橋尚文行政視察
沼津市~リノベーションのまちづくりについて
木更津市~電子地域通貨「アクアコイン」及び行政ポイント「らづポイント」について
栃木市~あったか住まいるバンクについて
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△日程第1 会期決定の件
○議長(松永征明) 日程第1、会期決定の件を議題といたします。 お諮りいたします。 今会期は本日から9月25日までの22日間といたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松永征明) ご異議なしと認めます。 よって、会期は本日から9月25日までの22日間と決しました。
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△市政報告
○議長(松永征明) この際、市長から発言を求められておりますので、これを許します。 市長。
◎市長(蝦名大也) (登壇) おはようございます。 令和元年第5回釧路市議会9月定例会の開会に当たり、6月定例市議会以降の市政の概要についてご報告申し上げます。 最初の報告は、第2期釧路市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略の策定についてであります。 去る6月21日、国において、まち・ひと・しごと創生基本方針2019が閣議決定されるとともに、地方公共団体に対し、
次期地方版総合戦略の策定について要請があったところであります。 これを受け、現行の釧路市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略の計画期間が本年度で終了いたしますことから、外部委員で構成される釧路市まち・ひと・しごと創生推進会議並びに庁内組織のまち・ひと・し
ごと創生推進本部会議を開催し、第2期の総合戦略策定に向けた取り組みを開始したところであります。 第2期総合戦略策定に当たっての基本的な考え方となる人口につきましては、第1期総合戦略のビジョンを承継するほか、基本目標につきましては、釧路市
まちづくり基本構想における経済活性化を中心とした重点戦略と整合を図る形で整理し、本年度内の成案化を目指してまいりたいと考えております。 報告の第2は、第1回コンパクトなまちづくり大賞の受賞についてであります。 コンパクトな
まちづくり推進協議会並びに一般財団法人都市みらい推進機構が主催し、国土交通省が後援する第1回コンパクトなまちづくり大賞におきまして、去る7月30日、北大通を中心とした釧路中心拠点地区の計画事業が、個別部門の都市み
らい推進機構理事長賞を受賞いたしました。 本受賞の経緯は、国の
都市再生整備計画事業を活用し、釧路市中央図書館や
男女平等参画センターの整備などを行うことにより、都心部における持続可能な都市構造の再構築と地域のにぎわいの創出が図られたことが評価されたものであります。 今後も、市民や民間事業者の皆様と連携しながら、地域へのさらなる効果拡大に向け、取り組んでまいりたいと考えております。 報告の第3は、
ロシア国際漁業フォーラムへの出席についてであります。 7月10日と11日の2日間、ロシアのサンクトペテルブルグ市で開催されました
ロシア国際漁業フォーラムに出席いたしました。 このフォーラムは、世界の水産市場の主な動向や水産物の国際貿易と経済関係の拡大、科学技術協力などについて議論されるものであり、2日目に開催された円卓会議では、私から、釧路市における水産業を中心とした都市経営と、このように題して釧路市の紹介のほか、地域の基幹産業の変遷、減少する水揚げ量と水産加工業などについて報告いたしました。 特に、国のプロジェクトを活用して進めている外国人観光客誘致に関しましては、釧路市が誇る雄大な自然や貴重な動植物のほか、水産業を初めとする食を中心とした観光コンテンツの充実による外国人観光客の増加と、それらが地域経済にもたらす波及効果について報告したところであります。 また、フォーラムに参加する
ロシア漁業庁関係者や漁業関係機関の代表と、水産資源の持続的利用や環境配慮への取り組みについて意見交換を行ったところであります。 このたびのフォーラム出席を通じて、全世界に対し、魅力あふれる観光コンテンツを豊富に有するひがし北海道の拠点都市・釧路を発信することができたものと考えております。 報告の第4は、
台北市立動物園交流事業についてであります。 釧路市動物園と台湾の台北市立動物園とは、平成23年度にタンチョウを貸与して以来、飼育動物に関する学術交流を進めております。 このたび台北市立動物園におきまして新しいタンチョウ飼育舎が完成し、10月6日に完成記念式典が行われますことから、関係者とともに出席いたします。そして、この機会を通じて、釧路市が有する豊かな自然資源などをPRしながら、誘客にも取り組んでまいりたいと考えております。 また、このたび文化庁の許可を得て初めて天然マリモを貸与することとなり、これにより台北市立動物園では、釧路市の宝である国の
特別天然記念物タンチョウと阿寒のマリモがセットで常設展示されることになったところであります。 こうした学術交流の促進を好機としながら、大自然と共生する釧路市の魅力を発信し、海外との相互交流の推進に取り組んでまいりたいと考えております。 報告の第5は、ベトナム・
パラリンピック選手団の合宿に係る基本合意書の締結についてであります。 去る8月5日、2020
東京パラリンピックに向けた合宿の受け入れに関する基本合意書の締結式を、
ベトナム文化スポーツ観光省スポーツ総局グエン・ホン・ミン副総局長ほか
ベトナム政府関係者4名のご臨席を賜り、実施いたしました。 基本合意書は、当市が陸上競技と
パワーリフティング競技の合宿に必要な設備と練習環境を提供すること。また、ベトナム選手が当市の実施する交流プログラムへ参加することを主な内容としております。 本合意書に基づき、8月14日から27日までの日程で事前合宿が行われたほか、選手の皆様が市内の小学校を訪れ、子どもたちとの交流会にも参加いただいたところであります。 いよいよ1年後に迫りました
東京パラリンピックでのベトナム選手団のメダル獲得に向け、しっかりサポートしてまいりますとともに、障がいがある人もない人もともに支え合い、地域で安心して暮らすことのできる社会的包摂、ソーシャル・インクルージョンの理念のもと、共生社会の実現に取り組んでまいります。 報告の第6は、工事発注状況についてであります。 本年度の建設事業の発注予定額は約136億6,000万円となっており、8月31日現在における発注済額は約100億4,000万円であり、発注率は73.5%となっております。このうち、地元企業への発注は金額で約92億6,000万円、率でおよそ92.3%となっております。 主な建設事業別の発注率につきましては、道路事業が約53%、上水道事業で約88%、下水道事業で約76%、住宅建設事業は約99%の状況となっております。 今後とも、地域経済の動向を念頭に置き、工事の早期発注に努めてまいります。 以上で市政報告を終わります。
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△日程第2 議案第78号ほか上程
○議長(松永征明) 日程第2、議案第78号から第119号まで及び第122号から第124号までを一括議題といたします。 ────────────────────
△提案説明
○議長(松永征明) 提案理由の説明を求めます。 伴副市長。
◎副市長(伴篤) (登壇) ただいま議題に供されました各案件につきまして、提案の理由をご説明申し上げます。 初めに、議案第78号令和元年度釧路市
一般会計補正予算につきましてご説明申し上げます。 第2款総務費では、指定寄附に伴う
地域振興基金積立金のほか、国及び道支出金の過年度超過受納分に係る歳入過誤納返還金など、合わせて3億4,801万7,000円を追加し、特定財源として使用料及び寄附金を見込み、計上いたしました。 第3款民生費では、未婚の
児童扶養手当受給者臨時・特別給付金支給費のほか、国の補助を受けて実施する「被
保護者健康保険支援事業」(後刻「被
保護者健康管理支援事業」に訂正発言あり)等のシステム改修に伴う
生活保護法施行事務費など、合わせて1,499万9,000円を追加し、特定財源として国庫補助金及び寄附金を見込み、計上いたしました。 第8款土木費では、指定寄附に伴う公園整備費100万円を追加し、特定財源として寄附金を見込んだほか、
除雪グレーダー購入費において市債を増額し、国庫補助金を減額する財源補正を行いました。 第11款教育費では、国から委託を受けて、学びを通じた社会参画の推進に関する実証研究事業を行う生涯学習推進費のほか、
スポーツ振興基金積立金など、合わせて299万2,000円を追加し、特定財源として国庫委託金及び寄附金を見込み、計上いたしました。 歳入におきましては、特定財源として国庫支出金1,322万1,000円を減額するほか、使用料36万円、寄附金1,391万8,000円及び市債2,870万円を見込み、計上し、一般財源につきましては繰越金2億6,386万7,000円、財政調整基金からの繰入金7,338万4,000円を充当いたしました。 この補正により、一般会計の歳入歳出予算の総額は965億3,084万6,000円となります。 債務負担行為の補正では、
施設管理運営委託費及び
広報くしろ等制作業務委託費を追加いたしました。 次に、議案第79号令和元年度釧路市
介護保険特別会計補正予算につきましては、保険事業勘定において、国の補助を受けて事業者が実施する
認知症高齢者グループホーム等の自家発電設備の整備に対する補助金345万4,000円を追加し、これに見合う財源として国庫補助金を見込み、計上いたしました。 また、平成30年度の介護給付金等が見込みを下回ったことなどによる国及び道支出金の返還金2億9,642万6,000円を追加し、これに見合う財源として
介護給付費準備基金繰入金を見込み、計上いたしました。 この補正により、当会計における保険事業勘定の歳入歳出予算の総額は173億488万円となります。 次に、議案第80号令和元年度釧路市
魚揚場事業特別会計補正予算につきましては、債務負担行為の補正で
施設管理運営委託費を追加いたしました。 次に、議案第81号令和元年度釧路市
動物園事業特別会計補正予算につきましては、国の補助を受けて実施する
傷病タンチョウ舎改修工事等に伴う維持管理費のほか、指定寄附に伴う
動物園整備基金積立金、合わせて167万4,000円を追加し、これに見合う財源として国庫補助金及び寄附金を見込み、計上いたしました。 この補正により、当会計の歳入歳出予算の総額は3億7,754万2,000円となります。 次に、議案第82号令和元年度釧路市
水道事業会計補正予算につきましては、債務負担行為の補正で検針及び収納等業務委託費を追加いたしました。 次に、議案第83号令和元年度釧路市
港湾整備事業会計補正予算につきましては、西港区の土地売却に伴い、埋立事業収益の営業収益で土地管理維持収益450万円を減額するほか、土地売却収益1億800万円を増額するとともに、埋立事業費用の営業費用で土地売却原価1億800万円を増額いたしました。 この補正により、当会計の支出総額は21億9,214万4,000円となります。 次に、議案第84号釧路市印鑑条例の一部を改正する条例につきましては、旧氏による印鑑登録を行うことができるようにするため、所要の改正及び規定の整備をしようとするものであります。 議案第85号釧路市
会計年度任用職員の給与等に関する条例につきましては、
会計年度任用職員の給与等について定めようとするものであります。 議案第86号地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例につきましては、
会計年度任用職員制度の創設等に伴い、関係条例について所要の改正及び規定の整備をしようとするものであります。 次に、議案第87号地方公務員法の一部改正に伴う関係条例の整理に関する条例につきましては、同法の一部改正に伴い、関係条例について所要の規定の整理をしようとするものであります。 議案第88号釧路市手数料条例の一部を改正する条例につきましては、建築物の
エネルギー消費性能の向上に関する法律の一部改正に伴い、同法に基づく事務に関する手数料を定めようとするものであります。 議案第89号
釧路市立音別認定こども園条例及び釧路市保育に関する条例の一部を改正する条例につきましては、幼児教育・保育の無償化に伴い、食事の提供に要する費用の徴収等について規定するとともに、音別認定こども園の入園料を廃止しようとするものであります。 次に、議案第90号釧路市家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例につきましては、児童福祉法の一部改正に伴い、法の引用条項について規定の整備をしようとするものであります。 議案第91号釧路市特定教育・保育施設及び
特定地域型保育事業の運営の基準に関する条例の一部を改正する条例につきましては、条例制定に関する基準を定める内閣府令の一部改正に伴い、所要の改正及び規定の整備をしようとするものであります。 議案第92号釧路市
音別地区コミュニティバス事業に関する条例につきましては、音別地区におけるコミュニティーバス事業の実施に伴い、運行路線、使用料等について規定をしようとするものであります。 次に、議案第93号
建築基準法施行条例の一部を改正する条例につきましては、建築基準法の一部改正等に伴い、建築物の用途を変更して一時的に興行場等として使用する場合の制限の緩和について規定するとともに、所要の規定の整備をしようとするものであります。 議案第94号釧路市
水道事業給水条例の一部を改正する条例につきましては、水道法施行令の一部改正に伴い、施行令の引用条項について規定の整備をしようとするものであります。 議案第95号
釧路市立幼稚園利用者負担額等徴収条例を廃止する条例につきましては、幼児教育の無償化に伴い、条例を廃止しようとするものであります。 次に、議案第96号
釧路アイスアリーナ条例等の一部を改正する条例につきましては、釧路アイスアリーナ、春採アイスアリーナ及び柳町スケート場における利用料金制の導入に伴い、関係条例について所要の改正及び規定の整備をしようとするものであります。 議案第97号釧路市消防団に関する条例の一部を改正する条例につきましては、地方公務員法の一部改正に準拠し、消防団員についての成年被後見人等に係る欠格条項を削除するとともに、規定の整備をしようとするものであります。 議案第98号釧路市消防手数料条例の一部を改正する条例につきましては、地方公共団体の手数料の標準に関する政令の一部改正に伴い、貯蔵所の設置許可申請に係る手数料を改定しようとするものであります。 次に、議案第99号訴えの提起につきましては、市営住宅の使用料の長期滞納者に対し、市営住宅の明け渡し及び市営住宅使用料等の支払いを求める訴えを提起しようとするものであります。 議案第100号財産取得の件につきましては、除雪グレーダーを1台3,294万5,000円をもって、コマツ道東株式会社釧路支店から指名競争入札により取得しようとするものであります。 議案第101号市道路線の廃止の件につきましては、路線の見直しにより1路線を廃止しようとするものであります。 次に、議案第102号から議案第104号までの各案件は、
釧路市立学校施設耐震化PFI事業による特定事業契約について、契約金額を変更しようとするものであります。 次に、議案第105号から議案第111号までの各案件は、釧路市身体障害者福祉センターなど、公の施設の指定管理を指定することについて議会の議決を得ようとするものであります。 議案第112号から議案第119号までの各案件は、平成30年度の各会計の決算について議会の認定を求めるものであります。 次に、議案第122号及び議案第123号は、国の補助を受けて実施するアイヌ政策推進交付金事業に係る補正予算であります。 議案第122号令和元年度釧路市
一般会計補正予算につきましては、第2款総務費でアイヌ政策推進交付金事業費1億6,417万5,000円を追加し、特定財源として国庫補助金を見込み、計上いたしました。 第14款諸支出金では、次にご説明申し上げます動物園事業特別会計の補正に伴う特別会計繰出金33万9,000円を増額し、特定財源として国庫補助金を見込み、計上いたしました。 歳入におきましては、特定財源として国庫補助金1億3,161万1,000円を見込み、計上し、一般財源につきましては財政調整基金からの繰入金3,290万3,000円を充当いたしました。 この補正により、一般会計の歳入歳出予算の総額は966億9,536万円となります。 議案第123号令和元年度釧路市
動物園事業特別会計補正予算につきましては、アイヌ政策推進交付金事業費33万9,000円を追加し、これに見合う財源として一般会計からの繰入金を見込み、計上いたしました。 この補正により、当会計の歳入歳出予算の総額は3億7,788万1,000円となります。 次に、議案第124号令和元年度釧路市
一般会計補正予算につきましては、釧路コールマイン株式会社が実施する新たな石炭生産システム構築事業への支援のため、第7款商工費で新産業創造等事業補助金のほか新石炭生産システム構築事業貸付金、合わせて10億円を追加し、特定財源として雑入及び市債を見込み、計上いたしました。 この補正により、一般会計の歳入歳出予算の総額は976億9,536万円となります。 債務負担行為の補正では、新石炭生産システム構築事業補助金を追加いたしました。 以上をもちまして各案件に対する説明を終わります。よろしくご審議の上、原案どおりご承認くださいますようお願い申し上げます。 申しわけございません。1点訂正をさせていただきます。 議案第78号令和元年度釧路市
一般会計補正予算のところで、被
保護者健康保険支援事業と言いましたが、これは正しくは健康管理支援事業等システム改修ということの誤りでございます。訂正をさせていただきます。申しわけございませんでした。 ────────────────────
△質疑・一般質問
○議長(松永征明) これより質疑並びに一般質問を行います。 なお、質問は、既に確認されております1人30分の割り当て時間及びあらかじめ定められました順序によりこれを許します。 最初に、9番粟屋剛議員の発言を許します。 9番粟屋剛議員。
◆9番(粟屋剛議員) (登壇・拍手) きょう、釧路のまちづくりに関する5つの具体的な論点につき、13の質問をさせていただきます。 現状認識として、私は残念ながら、まちづくりについて現実とプランの間に大きな溝があるように思います。既に出尽くした論点かと思いますが、確認の意味もありますので質問させていただきたいと思います。 稚拙な質問、管見など、高齢新人ゆえお許しください。また、荒唐無稽な質問もあるかもしれません。お許しください。 なお、ご回答は、全体の時間節約のためもあり、簡潔なもので結構です。その際、検討に値するか否かをお聞かせいただければありがたいです。 まず最初に、釧路駅リニューアルについて。 こういうのを議員の方にも配るということができれば、わかりやすくなると思うんですけど、それは置いとくとして、釧路駅リニューアル。 駅がまちの玄関口であることは言うまでもありません。昔からヨーロッパでは、駅はまちのへそ、人間の体のへそですね、へそと言われてきました。現代では、駅はまちの顔とも言い得ます。空港がそれに取ってかわりつつあるかもしれませんが。とにかくこのように、まちにとって駅はとても大切な存在です。人間でいえば、まさに顔です。このような駅、とりわけ釧路駅について管見を申し上げますので、市のご回答をお願い申し上げます。 高架化、問題になっていますね。高架化などのいわゆる大改造は、駅ビル建てかえのときにセットでやる、ないしやるかもしれないとして、私は先ほど申し上げた理由から駅のリニューアル、いわば大改装は今すぐにでも着手すべきと考えます。9年前にここに来始めてからずっと思っていることです。とにかくできることからやっていくという発想が必要と思われます。これは、昨日あった都心部市街地整備特別委員会でも確認されております。できることからやると。 では、具体的にどのような駅にリニューアルするのがよいでしょうか。さっさと一刻も早く立ち去りたくなるような駅は論外だと思います。人が集まるような、また集まりやすい駅にすると。そして、ゆっくりしていたくなるような駅にする。 一例を出せば、岡山駅前はいつも若者であふれています。比較することに無理があるかもしれませんが、イタリアのミラノ駅、ご存じかもしれませんが、駅舎自体がすばらしいアートになっていて、世界中の観光客が訪れてきます。一般論ですが、駅には、小さくてもそれなりに外見も内部も、そして駅前広場も、とにかく絶対的にセンス、おしゃれ感覚が必要であると思います。先日、標茶という駅をたまたま通りましたが、とてもセンスがある小さな駅でした。 特に、釧路駅内部について言えば、現在あるレストランや喫茶店をもっとおしゃれにリニューアルすると。おしゃれとは別ですが、これは私の個人的な考えですが、回転ずしを入れるのも一案かと。観光客は市内の回転ずしには行きにくいですね。 まずはJR関係者、特に釧路駅の関係者や市民がこれらのことに気づく必要があると思います。具体的に言えば、一軒一軒の店や駅外装、色塗りかえ、後で言いますが、外装をおしゃれにリニューアルする必要があります。もちろん、駅広場もです。 駅ビルの外見に関しては、私は具体的には、まずは駅ビルの外壁の色塗りかえが必要と考えます。茶色はいかにも古い色と思えます。それがまちのイメージチェンジにつながることは間違いありません。その際、事前にまちのコンセプトカラーを決めておく必要があります。ヨーロッパに行けば、各民家とかいろんな建物の屋根が全部統一されていて、すばらしい町並みを呈しているところがいろいろありますね。クロアチアというところは、オレンジ色というか、オレンジに近いような色で全部統一されています。 話が飛びましたが、その際、事前にまちのコンセプトカラーを決めとく必要があると申し上げましたが、それには市民の意見を聞く必要があります。これは、市民に自分のまちという意識を持ってもらうチャンスとなり得ます。 ここで僣越ながら質問させていただきます。 質問の1。私は、市がJRに、特に釧路駅にアドバイスし、市とJR釧路駅がタイアップして釧路駅に関する諸施策を進める必要があると考えますが、ここで述べた私の考えをどのように評価されますでしょうか。ここまで、質問1ですね。 なお、駅自体を大きくする必要は今のところなさそうです。さらには、駅裏がシャットアウトされている問題などは大きいですが、ここでは置きます。先日行ってみたら、1軒だけ居酒屋のようなのがありました。ほかは全部シャッターが閉じていた。 ほか、欧米でも日本でも、ご存じかと思いますが、駅ピアノという、幾つかの駅でやっていて、通行人というか、お客さんなんかがそこでピアノを勝手に弾けるようになっているんです。浜松駅は、カワイピアノか何かあって、小さな塾帰りの子どものようなのが弾いていました。ほかの駅の二番、三番煎じになるかもしれませんが、これがはやり始めていますが、釧路駅に置くことはいかがでしょうか。 いや、そんなもの置いたってとある人から、誰も弾けないよとか言われたことがありますが、いや、そうではないと思うんですけどね。これは私が想像する、既にあるだろうと思いますが、音楽のまち、ミュージックタウン釧路構想の一環です。こういう問題については、次回12月にまたお話をさせていただきます。 そこで質問ですが、市としてはこの駅ピアノを、細か過ぎる問題かもしれませんが、いかが評価されますでしょうか。これは質問2ですね。 駅に関してさらに言えば、タクシードライバーの方、マナーなどは本州に比べるとかなりよいと思います。外国人観光客をにらんで簡単な語学、英語、中国語、韓国語等、研修を行うことをタクシー業界に推奨する案は市としてはどう評価されますでしょうか。 既に行われているかもしれませんが、とにかく奏効、演奏の奏に効力を発する、効果が出ているように余り見受けられないという私の感想があります。もっとやらないといけない。そのような気がしますね。 次に、2番目の論点ですが、釧路空港リニューアルについて。 釧路空港には、同じような土産物売り場がたくさんあります。そこには本当に同じようなものを売っていますが、コンビニが一つもないんですね。それゆえ、市民にとっても観光客にとっても大変不便です。釧路駅は何年か前にコンビニができて、とても便利になりましたね。私は、市は空港関係者に空港内コンビニ設置を推奨すべきと考えます。これが第1点ですね。この案はどう評価されますでしょうか。質問の4です。 それから、第2点。釧路空港の出発待合室に大型テレビが設置されていますが、私の知る限り、いつも昼のワイドショーあるいは類似の番組が流されています。それが悪いというわけではないですが、これはとてももったいないことだと思います。 これをやめて、釧路市のPR用観光案内ビデオ、防災庁舎の2階にありますね、すばらしい番組。映りもいいし、8Kか何かと思いますが、4Kか。市役所2階のテレビ番組を含めて、釧路の観光案内用ビデオや世界の観光案内ビデオ、あるいはミュージックビデオ、映像つきジャズ、クラシック、ご当地ソングなどを含むと。あるいは地元出身のミュージシャンのプロモーションビデオなどを流すことを市は空港関係者に推奨するという、強制はできないでしょうけど、案はいかがでしょうかと。これ質問の5です。 第3点ですが、空港ラウンジは有料であるせいかほとんど誰も使っていないです。いつも鍵がかかったままなんですね。使用料は500円とか安いですが、これをいわゆるカードラウンジ、大抵の大きな空港にはカードラウンジやANAラウンジとかいろいろありますが、とりあえずはカードラウンジ等にかえることを市は空港関係者に推奨するという案はいかがでしょうかと。これは質問の6です。既得権などとの関係で実現は難しいかもしれませんが。 第4点。喫茶店も1軒あるにはありますが、さらにおしゃれなカフェ、例えばスタバとかタリーズとか、を置くことを市は空港関係者に推奨するという案はいかがでしょうかと。これも既得権などとの関係で問題が生じるかもしれませんが。 第5点。冬、釧路空港出発待合室はいつも暖房がきき過ぎと思うんですね。病院待合室なども同じです。これは、本州で夏、冷房がきき過ぎであるのと裏腹な現象です。新幹線などは冷た過ぎて大変という。この暖房きき過ぎを多少でも、電気代の節約にもなりますし、改善すべく、市から空港関係者に多少なりともアドバイスしていただくという案はいかがでしょうかと。これは質問8です。 第6点。釧路空港には、空港到着時の下りのエレベーターもエスカレーターもないです。事前申し込みの身体障がい者のみエレベーターが使えるようになっています。これは、徒歩でおりるしか手段がないんですね。大きな荷物を持った女性などは大変だと思います。観光客誘致と言うならば、そのためにも早急な改善が必要と思われます。市は空港関係者に改善を勧告する、行政指導の形であるかどうかは別ですが、すべきと思います。この案はいかがでしょうかと。これは質問の9です。 第7点。釧路空港のトイレは和式、ただし洋式もあるんですが、例えば10カ所あって1カ所だけ和式というのはいいかもしれません。2つあって、1つが和式、1つが洋式と。洋式のほうにはたくさん並んでいて、和式のほうは多くの人が入らないというのを見てきました。これは、空港としては今どき珍しいと思います。ニーズがどれくらいあるか調べると。アンケート調査なども必要でしょうが、もしないということであれば洋式にかえるのがよいかと思います。これは、本日最後にトイレ問題としてまとめて質問させていただきます。 なお、釧路駅や釧路空港と並ぶ釧路の玄関口である釧路港については、今後鋭意勉強して、次回以降に質問させていただきます。サンフランシスコ、すばらしいまちですが、サンフランシスコ港のようなすてきな港へリニューアルできれば最高だと思います。もちろん、第一に考えなければならないのは、漁師さんたちの使い勝手のよい港にすることだと思います。きょうもきのうも大型客船が着いていましたが、いろいろ細かい問題がありそうです。それは置いておきます。 次に、3つ目の論点。音の暴力から音楽のまちへという変換が必要ではないかと思います。 町なかでは、日中、とてもすばらしい教育的な内容の放送がなされています。北大通の街頭放送など、内容的にとてもすばらしいというのは間違いないと思います。ただし、この街頭放送には、公共性のある放送であるにもかかわらず店の宣伝なども含まれています。これらは余り聞きたいとは思いませんが、いずれも大音量ですね。関心のない人にとってはとても迷惑な騒音にすぎません。新しく建ったすばらしいマンションがありますが、毎日大変かなと思います。 そして、少なくともこの宣伝の部分は強制的に聞かされるという点において、比喩的に言えば音の暴力とも言えるのではないでしょうか。文書なら、紙に書いたものならば、読む、読まないの自由がありますね。それでオーケーだと思います。空港バスの中で流される店の宣伝文句も同様です。強制的に聞かされます。これらのいわば音の暴力を是正すべく、市は街頭放送等の関係者に勧告をなすべきだと考えますが、この点についてはいかがお考えになるでしょうか。質問の10ですね、これが。 音に関してもう一点。積極的に、町なかで、駅で、空港で、バス内で、商店街で、BGMとしておしゃれな音楽を流したり、駅ピアノや空港ピアノなどを設置したり、駅前吹奏楽の定期開催、ちなみに岡山駅前ではそういうグループがいろんな音楽を演奏していたり時々していますね。行ったりすると、釧路はしゃれた音楽のまちに生まれ変わります。 2019年6月23日、MOOで大音量でジャズを流していましたが、とてもすばらしかったです。もっとやってほしかったですが、短時間で終わりましたね。癒やし系のBGMもよいかもしれません。釧路市は夕方5時に恋はみずいろを流していますが、釧路町はイエスタデイ、どっちがいいかなというのもありますが、ごみを朝集めるときに夕焼け小焼けの赤トンボというのを流していますが、朝から夕焼けの音楽ですね。特化して、ジャズのまち釧路とか、クラシックのまち、演歌のまちというのはどうかなと思いますが、演歌のまち釧路、こういうのもいいかもしれません。 もちろん、この問題も市民レベルでの議論が必要です。具体的には、音楽が音の暴力にならぬよう細心の注意を払う必要があります。私は、本当に釧路の人口流出を防ぎ、観光客を呼び込みたいなら、本案は検討に値すると思います。市のこの点に関する見解をお尋ねいたします。質問11ですね。 長くなって申しわけありません。もうすぐ終わります。 4つ目の論点。ダーティーウオール、薄汚れた壁ですかね、からウオールアートへと。 ウオール、壁アートというのは欧米ではたくさんあるんですね。日本でも流行の兆しがあります。釧路市でも駅通路で実施されていますが、まち全体に広げて、釧路をウオールアートのまちにするという案はいかがでしょうか。 もちろん、その際には市民の賛否を問う必要があります。さまざまなハードルがありますが、実現すれば、釧路はすばらしい芸術のまちに生まれ変わるのではないでしょうか。そうすると、前述の、先ほど言いました音楽のまち釧路と相まって、釧路がアート・アンド・ミュージック、芸術と音楽のまちになります。これは、そこにいて楽しくなるようなおしゃれなまちづくりの一環として位置づけられます。 なお、岡山に本社のあるベネッセという会社はご存じですかね。ベネッセという教育機材のようなものを売っている全国的な会社ですが、このベネッセは何と物すごい資金で瀬戸内海の島々を芸術の基地にしています。そして、大きな成功をおさめつつあります。行くと必ず外国人観光客が来ていますね。たくさん来ています。このようなウオールアートの構想についての市の見解をお伺いできればと思います。これが質問12です。 次に、最後ですが、5番目に市内公共トイレの改善について。 先ほど少し申し上げましたが、釧路市の公共施設あるいは公共関連施設にはまだたくさんの和式トイレが残されています。市役所の中、公民館、駅、空港、幣舞公園など、いろいろですね。そのニーズが大きければ別ですが、先ほど申し上げました調査が必要ですが、そうでない限りは早急に見直すべきだと思います。 例えば、欧米人観光客誘致の際にネックになります。私のアメリカ人の友人が日本に来たときに、あのトイレを見て写真を撮って帰っていました。アメリカで日本はこんなんだぞと言っているのかと思ったら、じくじたる思いがありました。つまり、トイレの洋式化が必要と思われます。市の見解はいかがでしょうか。これが質問13です。 以上で終わりにさせていただきます。 (9番 粟屋 剛議員 質問席に着席)
○議長(松永征明) 理事者の答弁を求めます。 市長。
◎市長(蝦名大也) (登壇) 釧路に新しい風粟屋剛議員の一般質問にお答えをいたします。 各ご提言のほういただいたところでございます。その中で、私のほうからは釧路空港について答弁をさせていただきたいと思います。 全体の中では、現実とプランの差があるのではというお話でございまして、今ご質問のように、どのような形の中で、イメージを持っていきながら施策に当たっていくかという、この視点というのは重要なことだと、このように考えてございます。 私も見たことはないんでありますけど、ヨーロッパの各都市のお話もされたところでございまして、いろんなことを比較していく、イメージに基づいて進めていくことは重要なことだと、このように考えています。 私もヨーロッパのほうの、行っていないんですけど、いろいろと比較していきながら進めていって、そういったものも参考になると、このように考えております。 その上で、釧路空港でございます。空港ビル、この運営管理でございます。来年の1月中旬から、北海道空港株式会社を代表企業といたします北海道エアポートグループ、これが設立する運営会社によりまして運営される予定と、このようになっているものでございます。 この8月に公表されました提案概要、こちらでは、釧路空港ビルのリニューアルに関しまして、魅力的な商業施設を備えた国内線旅客ビル施設への改修でありますとか、利用者の利便性向上を図ることなど、これが提案をされているところでございます。 市といたしましては、今後行われます運営会社との協議の場、これがつくられるわけでございまして、その協議の場におきまして、ご提言なども踏まえながら、利便性向上、こういったものについて要望してまいりたいと、このように考えているところでございます。 私からは以上であります。
○議長(松永征明) 総合政策部長。
◎総合政策部長(岡本満幸) (登壇) 私からは、釧路駅の外壁塗りかえ等リニューアルの件と、釧路駅のピアノ設置について、この2点についてご答弁を申し上げます。 釧路駅周辺は、市民を初めとする多くの観光客が集まるひがし北海道の玄関口でありまして、釧路駅はその中心となる施設であります。市では、釧路駅が持つ重要な機能を踏まえた中で、都心部まちづくりに向けた検討を進めているところであり、また釧路駅を発着するくしろ湿原ノロッコ号やSL冬の湿原号など、多くの観光客が利用する施設として利便性向上にも努めているところでございます。 こうした中、現在進めている都心部まちづくりの検討では、市民の皆様からさまざまなご意見をいただいているところであり、議員ご提案の点につきましては、こうした機会も通じて市民の皆様にも伺ってまいりたいと考えております。 その上で、まちの顔である釧路駅の魅力向上へのご意見につきましては、施設を所有するJR北海道にもしっかりとお伝えをしてまいりたいと考えてございます。 次に、釧路駅へのピアノ設置についてでございます。 駅構内へのピアノ設置につきましては、道内でも、期間限定の取り組みといたしまして札幌駅や旭川駅などで設置例があることを承知してございます。釧路駅におけるピアノ設置につきましては、そのような他都市の事例も見ながら、JR北海道からも情報収集してまいりたいと考えております。 私からは以上でございます。
○議長(松永征明) 市民環境部長。
◎市民環境部長(中村文彦) (登壇) 私からは、街頭放送に関する規制等のご質問にお答えいたします。 市内における街頭放送は、民間事業者において実施しております。商業宣伝のほか、市を初めとする官公庁からのお知らせ、啓発などの内容が放送されております。 街頭放送など拡声機の使用に関しましては、北海道公害防止条例の規定により、放送可能な時間や拡声機の配置の間隔など、遵守すべき事項が定められております。しかし、条例には音の大きさについての規定はなく、市民の皆様から申し出があった場合には、その都度事業者に連絡し、スピーカーの向きや音量の調整をするなどの対応を依頼しているところでございます。 私からは以上でございます。
○議長(松永征明)
観光振興担当部長。
◎
観光振興担当部長(吉田英樹) (登壇) 私からは、3点についてお答えをいたします。 最初に、タクシードライバーの語学研修についてでございます。 釧路市における外国人延べ宿泊客数は、平成30年度で16万人を超えたところであり、タクシーなど交通機関を利用する外国人旅行者も増加しており、外国語への対応の必要性は日々高まっているものと認識をしております。 一部のタクシー会社への聞き取り調査によりますと、成果が出るまでに時間のかかる語学研修についてはなかなかハードルが高く、最近では、使いやすさや機能が格段に向上している翻訳機や翻訳アプリの活用により外国人客とのコミュニケーションを図っていると伺っております。 市といたしましては、翻訳機の導入などに対する国の支援制度の情報を提供するなど、タクシー協会などと連携をし、多言語対応の促進に努めてまいりたいと考えております。 次に、ミュージックタウン構想についてでございます。 観光客を呼び込むために音楽のまちに生まれ変わってはというご提案でございます。全国各地では、まちづくりに音楽を活用する事例が見られますことは承知をしております。まちのあちらこちらで心地よい音楽と接することができる環境をつくり出すことは、観光客への快適な空間の提供や、おもてなしの気持ちを伝えるなど、よい第一印象を持っていただく効果があるものと認識をしております。 一方、音楽は人により嗜好が異なるものでありますし、場所に応じてどのような音楽がふさわしいのかという感覚の問題もございますことから、まずは各地で取り組まれている成功例などの情報を集め、観光施策にどのように活用していく可能性があるのか研究をしてまいりたいと考えております。 次に、公共施設のトイレ洋式化についてであります。 釧路市では、観光立国ショーケースのモデル都市に選定されたことを受け、外国人を含む観光客が多く滞在する釧路市街地と阿寒湖温泉地区をストレスフリーエリアに位置づけ、エリア内の市有施設についてトイレの洋式化を進めてまいりました。男性用、女性用それぞれ1基以上を洋式化することとし、ストレスフリーエリア内における整備については2017年、平成29年度をもって完了したところであります。 なお、2016年度に国土交通省が行ったアンケート調査では、和式を好んで使う、どちらかというと和式を好んで使うとの回答が約13%あることなどを踏まえますと、トイレの洋式化の進め方にも一定の配慮が必要であると考えているところであります。 私からは以上であります。
○議長(松永征明) 生涯学習部長。
◎生涯学習部長(川畑浩士) (登壇) 私からは、美術を生かしたまちづくりについてご答弁を申し上げます。 釧路市内におきましては、幣舞橋の四季の像を初め、北大通を彩るさまざまな彫刻やオブジェなどがあり、市立美術館が平成25年度から作成しております街歩きアートマップやホームページなどでご紹介をし、アートをまちづくりの一環とした取り組みを推進しているところでございます。 一方で、例示のございました釧路駅地下通路での釧路アンダーグラウンドアートミュージアムのように、民間が主導して美術によるまちのにぎわいづくりも積極的に行われているところであり、多角的なアートの視点で、今後も市民と協働した文化、芸術の振興に努めてまいりたいと考えております。 私からは以上でございます。
○議長(松永征明) 粟屋議員。
◆9番(粟屋剛議員) とても満足できる回答をいただきまして、ありがとうございました。 1点だけ、総合政策部長にお尋ねいたしますが、というか、お願いというか案というか。釧路市とJR北海道あるいは釧路駅そのものとの間の意見交換会のようなもの、話し合いの場とか、そういうものがきのうの都心部市街地整備特別委員会ではまだないと。これは一刻も早く、2者の間の自由に討論できるような組織といいますかね、そういうものをつくったほうがよいと思うんですが、いかがでしょうか。その点だけお尋ねいたします。
○議長(松永征明) 総合政策部長。
◎総合政策部長(岡本満幸) JR北海道との意見を交換できる場の設置というご質問でございます。 これまでも、釧路駅という機能を鑑みた部分で、釧路市民の方あるいは釧路市を訪れる観光客の方々が駅を使われるという観点では、交通バリアフリー法に基づく駅構内のバリアフリーのあり方をともに検討して、市が構想を持って意見交換をしたような経過もございますし、公共的な空間という観点では、駅前広場との関係もあるというような部分では、これまでの部分でもそういった一定の関係性は持ってきてございます。 議員ご提案の自由な意見の交換の場という点では、テーマ設定ということもまた別途必要になってくるかと思われますけれども、現行、私ども総合政策部内では地域公共交通に関する政策テーマを持った取り組みもございまして、現在の維持困難線区の課題に対しては一体的にアクションプラン等を通じてそういった協議の場面を持ってございます。ご提案の内容がどういった形でのテーマ設定かということも提案内容としてあれば、アクションプランなどとかかわる部分では、そういった場を通じてお話もできるかというふうに考えるところでございます。
○議長(松永征明) 粟屋剛議員。
◆9番(粟屋剛議員) 具体的には、できることからやっていくという、高架化とかとてもいろんな問題があってすぐにはできそうにないような感じがするんですが、色塗りかえって何億円かかるかわかりませんが、そういう具体的なところで、そういうことをテーマに市の要望を伝えるなり、定期的な会合が持てるような組織を市とJR、特に釧路駅と市がそういう会合を持てば、それは釧路駅の背後にはJR北海道があるわけですから、伝わるかと思うんですね。そういう組織というか、会合というか、そういうものを想定しているんです。その点についていかがでしょうか。済いません、もう一回だけお聞かせいただければと思います。
○議長(松永征明) 総合政策部長。
◎総合政策部長(岡本満幸) 先ほども申し上げましたけども、現在、利用促進を中心とした取り組みの中での協議の場面等もございますので、今回ご提案のあった向きの趣旨、こういったこともお伝えしながら、ともにまちづくりを考えるという点を意見交換をしてみたいというふうに考えてございます。
○議長(松永征明) 粟屋議員。
◆9番(粟屋剛議員) どうもありがとうございました。 私の質問は以上で終わります。ありがとうございました。 (9番 粟屋 剛議員 議席に着席)
○議長(松永征明) 次に、10番松原慶子議員の発言を許します。 10番松原慶子議員。
◆10番(松原慶子議員) (登壇・拍手) では、通告に従いまして順次質問をさせていただきます。 まず、防災対策、液体ミルクについてですが、昨年の胆振東部地震より約1年がたちました。地震によるブラックアウトに見舞われ、市民の皆さんは大変にご苦労されました。水や食料、生活用品の備蓄の必要性を誰もが実感した、昨年の胆振東部地震でのブラックアウト体験であったと思います。 特に、乳幼児のいるご家庭や高齢者の方々は、ミルクや紙おむつなど、より不便を感じ、不安を感じ、備蓄の大切さを感じたことと思います。日本海溝、千島海溝周辺の海溝型地震対策が進められる中で、いつ地震が起こってもおかしくないと不安に思う市民の皆さんが多いのではないかと考えます。 災害時、停電の被害に遭った場合には、赤ちゃんの栄養分である粉ミルクのお湯を沸かせなくなるという非常事態のときには、まさに液体ミルクが赤ちゃんの命をつなぐものとしてとても重要な役割を果たすものと思います。 2016年熊本地震の際には、被災地への救援物資としてフィンランド大使館より液体ミルクが送られたことをきっかけに、必要性が認識されるようになり、平常時から手軽に持ち運べて簡単に授乳ができることや、男性の育児参加促進にもつながる効果の期待から、その後、2017年3月、厚生労働省の審議会で規格基準の策定に向けた議論がスタートをし、昨年8月に、製品の規格基準を定めた販売を解禁する改正省令が施行。消費者庁も、乳児の発達に適した特別用途食品として表示する許可基準を定め、施行し、現在の国内での製造、販売に至っております。 しかし、残念なことに、昨年の
西日本豪雨や胆振東部地震の際に、救援物資として液体ミルクが届けられたものの、自治体の知識不足から十分に活用されなかったこともあり、正確な情報発信の必要性も問われました。ことし春に日本初の液体ミルクが販売されましたことから、さらに正確な情報提供が必要不可欠となります。 ことし2月定例会において、森豊議員の代表質問の中で、液体ミルクの災害備蓄に対する市の認識の質問があり、蝦名市長より、備蓄に向けて取り組む趣旨の答弁があり、大変うれしく思っていたところであります。また、液体ミルクに関しまして公明党が強く推進してきた経緯がありますことから、さらに細部について質問をさせていただきたいと思います。 1点目として、現在の避難場所にある備蓄資機材庫においての今後導入を予定している液体ミルクの個数や哺乳瓶の備蓄の状況と、哺乳瓶は使い捨てタイプなのか否かについてお示しください。 2点目として、現在備蓄中の粉ミルクや今後導入を予定している液体ミルクの、賞味期限が切れる前のミルクの活用方法についてお示しください。 3点目、液体ミルクの安全性に関する正しい情報提供の示し方をお示しください。 液体ミルクのコスト高の面を見ますと、液体ミルクと粉ミルクの使い分けが必要ではないかと推測されますが、4点目として、現在の釧路市の乳幼児数に対して何日分の液体ミルクの備蓄を予定しているのか。また、液体ミルクと粉ミルクの使い分けについてのお考えをお示しください。 内閣府中央防災会議において、昨年末、行政が一人一人を助けることはできないと行政の力の限界を明確にし、国民にみずからの命はみずからが守るという意識を呼びかけ、防災・減災の主体は住民であることを強調しています。 この自助の大切さを踏まえた上で、現在、釧路市くらしの便利帳の中にある防災特集には、災害時の被害を最小限に抑えるための日ごろの準備の大切さが書かれており、また釧路市ホームページ内には非常用持ち出し品についても載せられておりました。 また、釧路市地域防災計画の中には災害備蓄計画が示され、各家庭における備蓄の啓発ということで、災害に備えて3日分の食料、飲料水、最低限の生活物資及び衣料品等を備蓄しておくことが望まれると書かれており、避難場所の備蓄は災害の際に家に戻れない方に対しての備蓄であり、やはり各家庭での備蓄や非常用持ち出し品の準備が大切ではないかと考えます。 市民の皆さんが災害時に備えて3日分の備蓄や非常用持ち出し品の準備をしっかりと心がけていけるようにと呼びかけていくことが大事ではないかと思います。 また、昨年9月の定例会において、公明党河合初恵議員より、日常生活の中で消費しながら備蓄をしていくローリングストックについての質問があったところではありますが、災害時に備えての3日分の備蓄に加え、食べたら買い足すという行為を繰り返し、常に家庭に新しい非常食を備蓄するローリングストックの心がけについても、市民の皆さんに意識してもらえるような呼びかけが必要ではないかと思います。 乳幼児のいるご家庭については、液体ミルクもこういったローリングストックという考え方を持っていただき、ふだんは粉ミルクを利用しているご家庭であっても、例えば旅行や外出時用のストックにとの考え方で、日常生活の備蓄の中に液体ミルクを取り入れていくことが災害時に役立つものと思います。 そこで、5点目として、広報等や子育て支援拠点センター等での親子交流の場や子育て相談、また講習会等において、3日分の備蓄を基本にしながらローリングストックの考え方を入れ、液体ミルクの備蓄の必要性を啓発していくことが必要ではないかと考えますが、見解をお示しください。 次に、障がい児・者及び高齢者の外出促進について。 障がい児・者及び高齢者の公共施設におけるトイレの環境整備についてお伺いをいたします。 紙おむつを利用している障がい児・者の親御さん、また高齢者の介護従事者やご家族の方々よりお話を聞く機会がありました。 肢体不自由のため車椅子を利用している障がい児・者の親御さんからは、家族で出かける際、お子さんは紙おむつを使用しており、外出時において、赤ちゃんの授乳スペースや多目的トイレには赤ちゃんの紙おむつを交換する場所はあっても、小学生や中学生など体が大きい子どもが紙おむつを交換する場所がなく、とても困っている。子どもと一緒に出かけたくても、そのような理由によってどうしても出かけづらくなってしまうとのことでした。 また、高齢者の介護従事者や家族の方々からも同様の声が寄せられました。横にならないと紙おむつの交換ができない高齢者の方は、交換場所がないため、紙おむつを何枚も重ねて外出されているとのことでした。 平成18年、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、いわゆるバリアフリー新法が施行され、年齢や性別、障がいや文化などの違いにかかわりなく、誰もが地域社会の一員として支え合う中で安心して暮らし、一人一人が持てる力を発揮して元気に暮らせる社会を目指してインフラ整備が進み、誰でも利用できる多目的トイレが多く設置をされてきました。 しかしながら、まだまだ使い勝手がよくないのが現実であります。どこでも誰でも自由に使いやすくというユニバーサルデザインのまちづくりを目指す上でも、こういった障がい児・者や高齢者の方々が安心して外出できる環境をつくり、外出機会をふやしていくことが大切ではないかと思います。 釧路市の公共施設の多目的トイレや乳幼児のおむつがえスペースを見て回りました。その中で、障がい児・者や高齢者が紙おむつを交換できるユニバーサルシートが設置されているのは、私の見る限りでは湿原の風アリーナ、防災庁舎の2カ所ではないかと思います。 6月の民生福祉常任委員会での質疑の中で、障がい児・者、高齢者の紙おむつ交換スペースの質問をしましたところ、当事者よりそのような声が届いている、今後検討していきたいとのお話を聞いております。 以上のことから2点お聞きいたします。 委員会でも質問いたしましたが、改めてお聞きいたします。 1点目、公共施設のトイレにユニバーサルシートまたはそれにかわるようなベッドなどを設置すべきではないかと考えますが、見解をお聞かせください。 2点目、障がい児・者、高齢者の方々、乳幼児をお連れのご家族が交換した使用済みの紙おむつを持ち歩くことは、においや衛生面での問題が生じます。公共施設の多目的トイレなどに使用済み紙おむつ専用ごみ箱を配備するなど、利用者への配慮が必要ではないかと考えますが、これについての見解をお示しください。 次に、道路照明灯の節電対策と今後のあり方。 釧路市における道路照明灯の節電対策について、現状と今後のあり方についてお伺いをいたします。 道路照明の節電対策とは、釧路市の財政状況が平成18年当時、年間50億円程度の財源不足が生じると試算されていました。そこで、財源不足の解消を図るため、平成18年度から平成22年度までの5年間を行政改革の集中的な実施期間として、活力創生釧路市集中プランが策定をされました。その中で、釧路地区の道路照明灯の電気料金の改革がなされ、平成19年より節電対策として道路照明灯の間引き点灯、時間短縮措置が始まったことはご案内のとおりです。 節電対策の開始時期から約12年が経過をし、地域の状況が大きく変化しているものと考えられます。道路照明灯の節電対策地域の住民や町内会より、節電対策が始まった当初は地域内にはまだ住宅や子どもの数が少ない状況でしたが、現在多くの住宅が張りつき、住民の増加とともに子どもの数も増加。小中高へ通う子どもたちの通学路では消灯されている道路照明灯があり、日没時間の早くなる秋から冬にかけては大変暗く、危険である。また、最近では不審者情報が多く、不安であるとのご相談が寄せられました。 道路照明灯は、交通安全に寄与することはもちろんのこと、地域の安全・安心の中心をなすものと考えます。私自身、子どもを持つ母であり、不審者情報が多い今の世の中、子どもたちが安心して通学や外出ができることを望み、せっかく設置されている道路照明灯が間引き点灯でついていないことで不安感を覚えますし、同じように感じている多くの市民の皆さんがいるのではないかと考えます。さらに、冬になるにつれて暗くなる時間が早まり、さらに不安感は増すのではないでしょうか。 そこで、1点目として、現在までに水銀灯だった照明灯をナトリウム灯へと変換をし、今年度中には変換事業が完了すると聞いております。そこで、水銀灯からナトリウム灯へと変換した節電効果、いわゆる電気代の縮減による削減効果、また間引き点灯と時間短縮措置による節電によって得た削減効果をお示しください。 次に、2点目として、現在、国道や高速道などの道路照明は、ナトリウム灯よりさらに節電効果が期待できるLED灯の敷設が主流となっておりますが、釧路市でも今後LED灯への変換という考えを持ち合わせているかお聞かせください。 以上で1回目の質問を終わります。
○議長(松永征明) 理事者の答弁を求めます。 市長。
◎市長(蝦名大也) (登壇) 公明党議員団松原慶子議員の一般質問にお答えをいたします。 私からは、道路照明灯の節電対策と今後のあり方についてご答弁をさせていただきます。 ご質問のように、集中改革プラン、あのときは釧路市というか全国が三位一体改革の中で求められてそういったものをつくったものでございましたが、その観点の中の部分では、今不安に感じているという交通安全、ここのところはしっかり確保していこうという視点を持ちながら進めてきたものと、このように考えているところでございまして、そういった視点のところはしっかり持ちながら進めていくことが重要と、このように考えてございます。 その中で、節電の効果ということでございます。省エネ工事によります節電効果額で年間約4,000万円でございます。間引き点灯及び時間短縮措置による節電効果額が年間約800万円、これを見込んでいるところでございます。 その上で、今後のLEDの転換についてのご質問でございます。 道路照明灯につきましては、先進的にというか、水銀灯からナトリウム灯へというものをいち早く取り組んできたということでございまして、その当時はLEDというものがまだ普及という状況じゃない。その中で、節電効果を生み出すナトリウム灯へ転換を行っていたということでございまして、その上で、今技術がLEDということの中で、その調査研究、こういったものを進めてもいるところでございます。 こういった中で今、市といたしましては、先行して公園内照明、このLED転換、これを今年度から4年計画で実施をしているところでございまして、こういった形を進めています。 その上で、道路照明灯、ここについては、製品品質の情報収集でございますとか、また電気事業者との契約方法などのコスト面、またいち早くかえたナトリウム灯の更新時期、こういったものを見据えながらどのように進めていくのかということを検討してまいりたいと、このように考えている次第でございます。 私のほうからは以上であります。
○議長(松永征明) 総務部長。
◎総務部長(平山幸弘) (登壇) 私のほうからは、防災対策、液体ミルクについてご答弁させていただきます。 初めに、導入予定の液体ミルクの個数と哺乳瓶の備蓄状況等についてでございますが、液体ミルクの導入につきましては、保健師との意見交換を踏まえまして、紙パックとスチール缶のそれぞれのメリット、デメリットを踏まえまして、紙パック192本を試験的に導入する予定でおります。また、哺乳瓶につきましては、使い捨てタイプを230個備蓄しているところでございます。 続きまして、粉ミルク、液体ミルクの賞味期限前の活用方法についてでございます。 粉ミルク及び液体ミルクの活用方法につきましては、賞味期限が切れる前に子育て支援センターや市内の保育園への提供及び育児相談に伴う事業への活用を、現在、関係課と協議しているところでございます。 次に、液体ミルクの安全性に関する情報提供の手法につきましてでございますけれども、現在保健師と相談しながら、どのような手法で行うことができるか検討をしているところでございます。 続きまして、現在の釧路市の乳幼児数に対する液体ミルクの備蓄数と粉ミルクとの使い分けということでございますけれども、釧路市では過去の避難状況等を踏まえまして避難乳児数を25人と想定し、その3日分の乳児用ミルクを備蓄しております。また、液体ミルクにつきましては、8人3日分を今年度試験的に購入する予定でおります。 粉ミルク及び液体ミルクの活用方法につきましては、災害のケースによって活用が異なりますことから、今後、保健師と協議を重ね、しっかりと検討をしてまいりたいというふうに考えております。 次に、ローリングストックの考えを取り入れた液体ミルクの備蓄の必要性の啓発についてということでございます。 各家庭における災害備蓄食料などにつきましては、市におきましてもローリングストック方式を推奨しており、出前講座や広報くしろ9月号など、さまざまな機会を捉え、周知しているところでございます。 液体ミルクに関しましては、まだ一般家庭に普及するほど価格が抑えられていない現状を踏まえまして、こども保健部と協力し、市内の親子が集まるイベントなどで乳児用液体ミルクの利点などを示していきたいと考えております。 私からは以上でございます。
○議長(松永征明) 福祉部長。
◎福祉部長(奥山栄子) (登壇) 私からは、障がい児・者及び高齢者の外出促進に関するご質問のうち、ユニバーサルシートの設置と使用済み紙おむつ専用ごみ箱の配置につきましてご答弁申し上げます。 市では、障がい児・者及び高齢者の方の外出促進を図るため、重度障がい者交通費助成事業、高齢者外出促進バス事業、移動支援事業、意思疎通支援事業などの実施や、ヘルプマークの交付、耳マークを初めとする障がい者マークや施設入場料等の減免制度の周知など、さまざま取り組んできたところでございます。 議員ご提案の、障がい者の方や高齢者の方のおむつ交換や着がえなどに利用できるユニバーサルシートにつきましては、設置場所を調べましたところ、現在、釧路市防災庁舎の2階、4階、5階、釧路市中央図書館の5階、6階、湿原の風アリーナ釧路の1階、2階、釧路市こども遊学館の1階、3階、また市立釧路総合病院を初め市内総合病院内の多目的トイレなどに設置されております。 ただ、ユニバーサルシートなどの設置義務のない設備につきましては、その必要性及び情報がまだまだ浸透していないものと認識しております。 市といたしましては、今後も支援や合理的配慮が必要な障がい者の方や高齢者の方の外出の促進の充実を図るため、当事者や介護者の方から外出時の困り事についての声をさまざまな機会を捉えて意見聴取、集約し、対応が必要と判断される場合は関係機関にお伝えするとともに、ユニバーサルシートやオストメート対応、また紙おむつ専用ごみ箱の設置など、さまざまな合理的配慮の具体的事例につきましては、その設置場所を含め、市ホームページで公表し、周知するなど、共生社会の実現に向けた環境整備に努めてまいります。 私からは以上でございます。
○議長(松永征明) 松原慶子議員。
◆10番(松原慶子議員) (登壇) それぞれ丁寧な答弁を大変ありがとうございました。2回目の質問をさせていただきます。 初めに、防災対策、液体ミルクについてです。 どんな小さな災害であっても、被災者の共通意識は、きちんと対策をしておけばよかったという後悔の念を持っていることが多いのではないでしょうか。大規模地震が起きてから後悔するのでは遅く、災害が起こることを本気で想定して準備することがとても重要ではないかと考えます。 災害時におきましては、乳幼児の母親というのは災害弱者であり、栄養については特別な支援が要るものと思います。ふだんは母乳を飲ませている家庭であっても、災害時には環境の変化や疲れ、ストレスにより母乳が出にくくなるということも推測をされます。その場合にも、液体ミルクや粉ミルクの存在が重要になってくると思います。 また、乳幼児にとっても、環境の変化によってふだん飲んでいた量のミルクが飲めなくなる可能性も十分に考えられ、いかにふだんと同じ授乳環境に近づけるかがとても重要であると思います。特に、乳児の場合、大人に比べ体内の水分量が多く、発熱や下痢などを起こすと体の水分が急速に不足をし、脱水症になりやすいとのことであります。 また、乳児はさまざまな器官や機能が未熟であり、病気にかかると進行が早く、重症化しやすい傾向がある。生後五、六カ月ごろからは、母親から受けた免疫抗体も徐々に減り、病気にかかりやすくなってしまうことなど、私自身、子育てをしてきて実感しているところであります。 液体ミルクは、常温での保管ということで25度以下の保管ということになりますが、釧路市は寒冷地ということもあり、冬場の避難場所の備蓄資機材庫の室温が常温でない場合には液体ミルクが冷たくなっていることが考えられるのではないでしょうか。乳幼児にとって冷たいミルクはおなかを壊すおそれがあり、十分な配慮が必要ではないかと考えます。 また、乳幼児ミルクの与え方について、哺乳瓶が不足した場合、紙コップやスプーンを利用して飲ませるという方法もあると伺っております。哺乳瓶が不足した場合のそういった飲ませ方の研究や、液体ミルクが不足し、水の確保が難しい、お湯が沸かせない日が続いているなど、そういったことを想定し、子どもたちの命を守るための万全の準備が必要ではないでしょうか。救援物資がいつ届くかわからないという緊急事態も予測をし、何としても子どもたちの命を守るため、市として万全の対策を講じていくことが重要ではないかと思います。 そこで、1点目、寒冷地である釧路市における冬期間の避難場所での液体ミルクの使用方法についての見解をお聞かせください。 2点目、こうした災害時の子どもたちを守る方策について、関係各部署とどのような連携をとられているでしょうか、お聞かせください。 次に、障がい児・者及び高齢者の外出促進について。 誰もがいずれは高齢者となり、車椅子や紙おむつを使用し、自分一人では思うように行動できなくなる可能性を持っていると思います。今後、釧路市においても高齢者がふえることは必然であり、障がい児・者や高齢者の方々が安心して外出できる環境をつくり、外出機会をふやしていくことが、一人一人が持てる力を発揮し、元気に暮らせる社会構築へとつながるものと思います。 全ての公共施設においてすぐに設置することが難しいことは一定の理解をいたしますが、障がい児・者や高齢者の外出を促進するため、ユニバーサルシートまたはベッドの設置が可能な施設においては設置が進むよう、市としてしっかりと推進することが大事であると考えます。 私自身、多目的トイレ等を見て回る中で、ユニバーサルシートまた大人用のベッドを設置できる場所がないかを考えていきました。そこで、1点質問をいたします。 コアかがやき、コア大空の多目的トイレには、ユニバーサルシートまたはそれにかわるベッドが置けるスペースがあり、設置が可能ではないかと考えておりますが、見解をお示しください。 次に、道路照明灯の節電対策と今後のあり方について。 先ほどの答弁によりますと、節電対策により水銀灯がナトリウム灯へ変換したことにより4,000万円、また間引き点灯や時間短縮措置によって800万円の削減効果ということでした。 しかし、そんな中でございますけれども、消灯している道路照明灯の地域では、これから日没が早くなる季節でもあり、また子どもたちを地域の目で見守るという強い思いを持つ町内の皆様にとっても、たとえ車道を照らすための道路照明灯であっても、その明かりというのは市民が安心・安全に暮らしていくために大切な存在であると思います。 そこで、1点目、現在間引き点灯で消えている照明灯を時間短縮措置には変更できないでしょうか。全て消すのではなく、冬期間の下校時や人通りの多い時間帯など、市民の生活時間帯のみであっても点灯することはできないでしょうか。見解をお聞かせください。 2点目として、間引き点灯、時間短縮点灯は釧路市内全域ではありません。釧路市全体をいま一度見直していただき、子どもが多い地域など、間引き点灯の解消、時間短縮点灯への変更はどうでしょうか。それも全てではなくとも、例えば10カ所、点灯場所をふやしたり変更するなどの対応はとれないでしょうか。答弁をお願いいたします。 以上で2回目の質問を終わります。
○議長(松永征明) 理事者の答弁を求めます。 総務部長。
◎総務部長(平山幸弘) (登壇) 私からは、防災対策についてお答えいたします。 まず1つ目、寒冷地である釧路市における液体ミルクの保管方法等についてというご質問でございますが、乳児用液体ミルクにつきましては、市の防災庁舎及び行政センターに常温に置いて集中備蓄する予定でありまして、必要に応じて各避難所に配給することといたしております。 また、関係部署との連携ということでございますが、液体ミルクの啓発などを事例にとりますと、こども保健部と協力をいたしまして、くしろ健康まつりに専用ブースを設けまして、利用の安全性や備蓄の必要性などについても今後周知を検討しているところでございます。 私からは以上でございます。
○議長(松永征明) 市民環境部長。
◎市民環境部長(中村文彦) (登壇) 私からは、コアかがやき、コア大空など、ユニバーサルシートの設置の可能性についてお答えいたします。 コアかがやきやコア大空を含みます市内のコミセンにおけるユニバーサルシートの設置の可能性につきましては、多目的トイレ内の現状の設備の配置などにもよりますことから、庁内関係課とも連携し、今後研究してまいりたいと考えております。 私からは以上でございます。
○議長(松永征明) 都市整備部長。
◎都市整備部長(市原義久) (登壇) 私からは、道路照明灯の関係で2点答弁させていただきます。 まず、間引きしている箇所を時間短縮に変更することは可能なのかどうかというお尋ねでございます。 こちらにつきましては、現在間引きしている道路照明灯を時間短縮にて再点灯させるということは、場所によっては消費電力の大きい水銀灯を交換する必要もございます。それで、節電効果が減少することからも難しいものというふうに考えております。 2つ目でございます。子どもさんの多い地域などで間引き解消や時間短縮への変更は可能ですかというお尋ねでございます。 節電の実施につきましては、従前より交差点や横断歩道などを対象外とし、交通安全の確保に配慮の上、町内会あるいは商店街などの皆様のご理解、ご協力を得ながら、その中で実施しているものでございまして、今のところ節電箇所を見直すですとか、点灯場所を若干ふやすという予定はございません。 しかし、住宅の増加など地域の状況が変わったことに伴い、節電の見直し要望があった際は、節電灯数を変えずに、点灯させる道路照明灯の配置を変更するなど、町内会などと協議しながら対応を今までもしてきておりまして、今後も同様の対応はとらせていただければというふうに考えております。 私からは以上でございます。
○議長(松永征明) 松原慶子議員。
◆10番(松原慶子議員) (登壇) それぞれ答弁のほうありがとうございます。 まず、防災対策、液体ミルクについてなんですけれども、先ほど防災庁舎に常温でしっかりと備蓄をし、各箇所に配備するというか、そのようなお答えをいただいたんですけども、体育館などでは冬であれば暖房がきいていない時間帯もありますでしょうし、非常に寒い状況であると思います。そのミルクをすぐに飲むのであればまだいいかもしれませんけれども、徐々に冷えていくのではないかと思います。 私自身、買って常温のまま飲んでみたんですけれども、それでも粉ミルクをお湯でつくって、人肌状態と言いますけども、そういうふうに飲ますよりはかなり冷たくなったような状況で、これでも赤ちゃんのおなかにとってどうかなというふうに思ったこともありまして、また冷蔵庫に入れて冷えた状態で飲んでみたんですけれども、非常に冷たくなっておりました。 そこで、体育館などで避難されている赤ちゃんに対して、液体ミルクをどのように温めてというか、そういう方法も考えていったほうがいいのではないかと思うので、もう一度、その点について見解をお聞かせください。 次、障がい児・者及び高齢者の外出促進についてですが、3回目の質問といたしまして、今後は少しでも障がい児・者や高齢者の皆様、また介護従事者やご家族が安心して外出できるよう、ユニバーサルシートの設置や使用済み紙おむつの専用ごみ箱の設置に向けて推進を願うものであります。 そこで、1点質問なんですけれども、ユニバーサルシートが現在設置されている、例えば防災庁舎に、まずは使用済み紙おむつ専用のごみ箱を配備できないでしょうか。答弁をよろしくお願いいたします。 3点目として、道路照明灯の節電対策と今後のあり方について、先ほどご答弁いただいた中で、水銀灯からナトリウム灯へかえたことにより4,000万円の削減効果、また間引き、短縮点灯による削減効果が800万円ということで伺いました。そういったふうに削減ができている部分を、少し地域の間引き点灯を時間短縮点灯にかえるというような方向へ使っていくことはできないでしょうか。答弁のほうをお願いいたします。 以上で質問を終わります。
○議長(松永征明) 理事者の答弁を求めます。 市長。
◎市長(蝦名大也) (登壇) 松原議員の再質問にお答えをいたします。 道路照明に関して、その中の効果、削減のあるお金といった、その予算というものをその目的の中で使用してはと、こういうご質問で、予算の使い方ということでのご質問ということでご答弁をさせていただきます。 先ほども、冒頭もご質問にもございましたとおりに、多くのいろんな経費、集中改革プランの中で5年間の中でしっかり見ていくということで、これは地方の財政をどう進めていくのか、三位一体改革の中で。全ての自治体にこのプランニングを求められながら進めてきたというのが、その背景の中にあるものでございます。この中では、そこの削減効果というものを何かの目的に使用するということじゃなく、全体としてそういった見直しを行いながらしっかり進めていくという形になっているというふうに考えているものでございます。 そうなりますと、目的を持った削減ではなく、トータル的な財政、そこに向けての見方の中で進められてきたものでありまして、その効果のところをイコール、じゃ、その中にまた何かに使っていきましょうという性質にはなかなかならないものかなと、このように考えてございます。 ただ、その上で、ご質問がございました。いろんな状況が変わっていく中でさまざまな要望、こういったものが出てくるということもあると。これは、ご案内のとおりであります。先ほど、部長が答弁させていただいたように、町内会などと協議しながら対応をしているところでございまして、そういった意味の中での対応ということをこれからも進めていき、その中で必要なことについてどう対応していくのかということは、また予算が絡むものはしっかり協議をしながら検討していきたいと、このように考えている次第でございます。 私からは以上です。
○議長(松永征明) 総務部長。
◎総務部長(平山幸弘) (登壇) 私からは、避難所におけるミルクの保温方法と、防災庁舎における紙おむつ専用ごみ箱の設置、2点についてご答弁させていただきます。 まず、避難所におけるミルクの保温方法ということにつきましては、今後とも専門家であります市の保健師などとも相談をしながら、よりよい手法でできるように引き続き検討していきたいというふうに考えております。 続きまして、防災庁舎における紙おむつ専用ごみ箱の設置についてでございますが、防災庁舎のユニバーサルシートを設置しております多目的トイレの紙おむつ専用ごみ箱の設置につきましては、福祉部と十分協議を進めてまいりたいというふうに考えております。 私からは以上でございます。
○議長(松永征明) 再開を午後1時ちょうどとし、暫時休憩をいたします。 午前11時43分休憩
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 午後1時01分再開
○副議長(松橋尚文) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、3番山口光信議員の発言を許します。 3番山口光信議員。
◆3番(山口光信議員) (登壇・拍手) 皆さんお疲れさまでございます。通告に従いまして質問をさせていただきます。 順番のほうが変わりまして、最初に地域建設業の負担軽減と人手不足対策について質問させていただきます。 平成30年3月に、国土交通省において、建設業働き方改革加速プログラムが策定をされました。このプログラムは、長時間労働の是正、給与・社会保険、生産性向上の3つの分野の施策が含まれております。働き方改革プログラムとはどのような内容なのか。そして、建設業を営む事業者は、働き方改革の実現に向けてどのような対策をしていけばいいのか。 近年、労働人口が不足し、就職市場は売り手市場となっております。その中でも特に建設業界では、労働者層の大きな割合を占める団塊世代の定年が近づいてきています。10年後には、大幅な労働者数の減少が予想されます。建設業界は他の業界と比べ労働時間が長く、その差は300時間以上です。また、多くの企業が取り入れている週休2日制も十分に確保されておりません。さらに、賃金水準も低い状況が続いております。 このような状況を改善するために、建設業界は、働く環境や条件を改善し、若手にとって魅力的な職業にしていく必要があることから、建設業働き方改革加速化プログラムが策定をされました。 そのことにより、北海道全体、釧路地域にとって、東京など都心部と違いのある気候においてハンディキャップがあることは間違いなく、課題となっているところでもございます。1年間を通して建設業の仕事ができればいいのですが、積雪寒冷地である北海道の建設工事の実態を考えると、9月から12月は工事の追い込み期に入り、時間外労働が長くなる傾向にあります。北海道建設業協会では、この4カ月間の上限規制は大変厳しいと受けとめていて、積雪寒冷地への緩和措置も必要と訴えております。 さらに、冬季になると、屋外での建設作業が激減せざるを得ない状況でございます。仕事がなければ、経営者は労働者を解雇せざるを得ませんが、春になり仕事が入っても、再び建設技術を持つ労働者を確保できる保証はありません。労働者も、解雇され、収入が途絶えれば、本州などの雪のない地方に家族を置いて出稼ぎに出なければならなくなります。 もう一方、北国の冬の除排雪作業はライフラインに直結する重要な仕事です。道路や駐車場の除排雪に使用できる重機を保有し、操縦できる技術があるのは建設業者が多いです。冬場、釧路市の除排雪は建設業の方を中心に守られております。 このように、建設業者にとってのインフラの整備を初めとする役割が大きく、釧路市にとっても重要な課題のある職種であると考えますが、釧路市の人手不足の現状について見解をお聞かせください。 いずれにしろ、人手不足といった課題解決や労働条件の改善に向け、北海道建設業協会としては基本的な方向として、時間外労働の抑制や週休2日導入の実現に向けて真剣に取り組んでいかなければならないとのスタンスであります。 国や北海道が実施している週休2日導入モデル工事への参加や施工時期の平準化、さらには書類の簡素化などを実施していく中で、具体的な問題点や改善方策も見えてくると思う。それらについて関係者が共通の認識を持ち、相互理解のもと、協力しながら実現に向けて努めていきたいとの考えでありますが、週休2日導入にかじを切る一方で、実際の現場からは積雪寒冷地特有の課題も浮かび上がってきております。 そこで重要になってくるのが、工事施工時期の平準化と書類の簡素化と考えます。釧路市として、昨年の代表質問でもありました公共事業提出書類の簡素化について、市単独事業については働き方改革の一環として、新年度発注工事から順次書類簡素化へ取り組みを進めるとのことでしたが、事業者負担軽減は、今までの書類提出と書類簡素化をした場合、具体的にどれぐらいまでの負担軽減につなげようとしているのかお聞かせください。 あわせて、国や北海道の補助事業に関する完成書類は一定のルールがあることから簡素化は難しいとのことでしたが、国や北海道としても書類の簡素化に向けては前向きに進んでいると考えますが、釧路市の見解をお聞かせください。 次に、公共工事施工時期平準化について質問をさせていただきます。 釧路市は、平成27年度、ゼロ市債に総額3億1,470万円を計上いたしました。釧路市のゼロ市債は17年ぶり。2月定例会での承認後、3月に発注や契約手続を行いました。早期発注による工事の平準化により、建設業の経営環境改善や建設労働者の処遇改善、資機材確保の円滑化を図るのが目的で、品確法改正に伴う担い手の中・長期的な育成、確保や、平成27年度が市の財政健全化推進プラン集中取り組みの最終の年度であることなどから実施を決めたところでもございます。 平成28年度予算に計上する工事の一部について、補正予算でゼロ市債として債務負担行為を設定し、年度内から年度明け早々に着工できるようにしました。単独事業を対象に、幅広い工事で対応するという観点のもと、実績ベースで平成28年度ゼロ市債の実績として約2億9,000万円、26件の工事件数となりました。 その後、現在まで4年間にわたりゼロ市債の活用が進められてきました。今年度においては、予算ベースで約6億円を計上しております。このことにより、地元事業者の安定化が図られるなど、幅広い面での改善につながっていると地元事業者の方のお話を聞いております。 現在、釧路市がゼロ市債を活用した発注について、釧路市と地元事業者との相互合意のもと積極的に取り組みを行っていただいておりますが、何点か質問をさせていただきたいと思います。 工種別では、土木建築を初めとする10の工種で分かれております。過去4年間の実績を見ると、件数、金額、年度によっての差が生じております。確かに、年度ごとの発注に差が生じるのはわかりますが、ライフラインの更新計画を持っている公共工事については、金額、件数ともに安定的なゼロ市債事業として発注を求められておりますが、釧路市の考え方をお聞かせください。 あわせて、ゼロ市債の4年間の発注の実績の中で、釧路市単独事業のゼロ市債部分を抜いた部分の年度ごとの件数と金額もお聞かせください。 また、ゼロ市債事業をスタートした当初において、国や北海道の補助事業は内示まで発注できないとのことでしたが、現在も変わらないままなのかお聞かせください。 公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部を改正する法律が令和元年6月14日に公布施行されました。同法律を受け、改正された公共工事の品質確保の促進に関する法律(平成17年法律第18号)、以下、品確法と言わせていただきます。第22条の規定に基づき、国は基本理念にのっとり、発注者を支援するため、地方公共団体、学識経験者、民間事業者、そのほかの関係者の意見を聞いて、公共工事等の性格、地域の実情等に応じた入札及び契約の方法選択、その他発注関係事務の適切な実施にかかわる制度の運用に関する指針を定めることとなっております。 品確法第22条に基づき作成される運用指針の中身を一部紹介をさせていただきます。 適正な工期の設定。施行の内容、規模、方法等を踏まえた施工に必要な日数のほか、週休2日を前提とした工事に従事する者の休日、工事に必要な準備、後片づけ期間、天候その他やむを得ない事由により工事の実施が困難であると見込まれる日数等を考慮し、適正な工期を設定。必要に応じて、建設資材や労働者確保のための工事着手までの余裕期間の設定といった契約上の工夫を実施。 発注の見通しの統合、公表の実施。地域発注者協議会等を通じて各発注者が連携し、中・長期的な工事発注見通しについて作成し、地方ブロック単位等で統合して公表。当該年度の工事の詳細な発注見通しについて、四半期ごとに地方ブロック単位で公表。 繰越明許費、債務負担行為の活用。年度当初からの予算執行の徹底、繰越明許費の適切な活用、債務負担行為の積極的な活用による年度末の工事集中の回避等、予算執行上の工夫等により適正な工期を確保しつつ工事の施工時期を平準化など、100項目以上の幅広く具体的な課題解決策が、令和2年度より運用指針に基づく発注事務の運用で開始をされます。 そこで、釧路市と業界団体に対して8月8日から9月13日の間で意見を求められておりますが、釧路市としての意見はどのような意見を考えて提出しようとしているのか。 あわせて、業界団体と品確法に関して意見交換などを行っているのか。行っているのであれば、内容をお聞かせください。 次に、小中学校の少人数学級の課題と対策について質問させていただきます。 現在、全国的に少子高齢化という大きな課題に直面をしております。釧路市においては、全国から比較しても少子高齢化が進み、さらには若年層の人口流出など、課題が山積をしているのが現状です。 もちろん、課題解決のために、定住人口の増加、子育て環境の充実などさまざまな政策展開をしていかなければなりませんが、実際には、現時点での少子高齢化、人口減少から成る対応、対策もしていかなくてはなりません。 釧路市は平成29年の出生数は1,000人を切り、945人という少子化問題が数字として出されました。平成30年は1,020人と回復したものの、ことしの新1年生と出生数を比較しても約200人少なく、6年生と比べると約500人以上も少ないのが現状です。 北海道教育委員会の調査では、平成20年度、小学校児童数が9,053人、365学級から、平成30年度には7,370人、360学級。10年間で、児童数が約1,700人減少、5学級減と少人数学級が進んでいるように思えますが、現時点で旧釧路市内において学年で1学級しかない学級数はどれぐらいあるのか、小中学校ともにお聞かせください。 文部科学省は、少数学級のデメリットとして、クラスがえやクラス同士切磋琢磨する教育活動ができなく、集団生活の体験機会が減ることや、年行事である運動会や児童会活動などの支障や、体育、集団学習なども限られた授業内容となり、教育の質の課題に加え、非効率と財政的問題を指摘しておりますが、釧路市の考え方をお聞かせください。 以上で1回目の質問を終わります。 (3番 山口光信議員 質問席に着席)
○副議長(松橋尚文) 理事者の答弁を求めます。 市長。
◎市長(蝦名大也) (登壇) 自民市政クラブ山口光信議員の一般質問にお答えをいたします。 私からは、品確法、公共工事の品質確保の促進に関する法律についてお答えをさせていただきます。 今般の運用指針案につきましては、建設業における働き方改革の推進や、就労者の減少、高齢化などの課題解決に資する取り組みであると、このように認識をしているところでございます。 市としては、これまでも、土木、建設業界を初め、電気、管、測量、設計などの各団体と早期発注や担い手確保について意見交換を行ってきたところであり、その中でゼロ市債事業などの取り組みも実施をしてきたところでございます。 ご質問の品確法に対する意見でございます。市といたしましては、各業界団体の意見も踏まえまして、適正な工期設定や施工条件の変化に対応した適切な設計変更などの取り組み、これがしっかり進むよう意見として提出をしていく予定でございます。 私からは以上でございます。
○副議長(松橋尚文) 総務部長。
◎総務部長(平山幸弘) (登壇) 私からは、ゼロ市債による工事発注の平準化と、地域建設業の負担軽減と人手不足対策についてご答弁させていただきます。 初めに、安定的なゼロ市債事業の発注につきましては、昨年度実施したゼロ市債事業を受注した企業アンケート調査では、人手の確保や資材の調達等に効果的であったとの意見が寄せられたことなどから、ご指摘のありましたライフラインに関する公共工事も含め、安定的な発注が図られるよう継続して取り組んでまいりたい、このように考えております。 続きまして、ゼロ市債事業を除いた市単独事業の発注状況ということでございます。 平成28年度は317件、約39億7,000万円、平成29年度は267件、約30億3,000万円、平成30年度は219件、約30億1,000万円となっております。 続きまして、国や北海道の補助事業工事への対応についてでございます。 補助事業につきましては、内示後に発注を行うこととされておりますことから、ゼロ市債事業においては対象外といたしております。 続きまして、地域建設業の負担軽減と人手不足対策ということで、提出書類の簡素化につきまして。 公共工事の提出書類の一部となる各種資材につきましては、年度当初に試験成績書を取りまとめ、承諾を省略できる書類として書類の簡素化に取り組んできているところでございます。 単独事業につきましては、提出書類の簡素化が可能と思われる書類を抽出し、現在施工中の工事を数本選び、事業者の負担がどの程度軽減されるのか調査中でございます。 次に、国や北海道の書類の簡素化についてということでございます。 国及び北海道におきましては、出来形、品質管理、施工管理に関する様式のうち、他の書類で確認が可能な様式について一部廃止及び自由様式とすることなどの工事書類の簡素化を進めておりまして、今後、市発注工事におきましてもモデル工事等による効果の検証も進めまして、書類の簡素化を進めてまいりたいというふうに考えております。 私からは以上でございます。
○副議長(松橋尚文) 産業振興部長。
◎産業振興部長(秋里喜久治) (登壇) 私からは、釧路市におけます人手不足の現状につきましてお答えをさせていただきます。 ハローワークが毎月公表してございます求人の状況等から、建設業、それから医療、福祉の分野、また卸売・小売業につきましては求人数も実数として多く、全体的に人手不足の現状にあるものと考えてございます。 その中におきましても、建設業の充足率につきましては平成29年度で12.5%と、特に低い状況にございます。それとともに、日ごろからの業界の皆様とお話しする中でも、職員をふやしたくてもふやせないという声。また、若い方からの応募がない。また、人手不足で工事をなかなか受注することができないと。こういったようなお話を伺ってございまして、人手不足が深刻であるものというふうには認識をしているところでございます。 私からは以上でございます。
○副議長(松橋尚文) 学校教育部長。
◎学校教育部長(高玉雄司) (登壇) 私からは、小中学校の少人数学級の課題と対策について答弁をさせていただきます。 まず、1学年1学級の学級数についてでございます。 令和元年5月1日現在の釧路地区におけます小学校の普通学級数が1学年1学級の学級数につきましては、全体で239学級中55学級となってございます。山花小学校につきましては複式学級となっておりまして、6学年で3学級となってございます。また、1学年1学級の学年がある学校数につきましては、釧路地区の小学校23校中13校となってございます。 中学校につきましては、全体で108学級中2学級となっており、山花中学校は複式学級となっておりまして、3学年で2学級となってございます。また、1学年1学級の学年のある学校数につきましては、12校中3校となっております。 続きまして、デメリットに対する考え方についてでございます。 まず、学級数が少なくなることによるメリットにつきましては、個別指導、繰り返し指導の徹底等によります学習内容の定着、地域との密接なつながりを生かした校外学習、体験活動の充実といったものが考えられます。 一方、デメリットにつきましては、児童・生徒が競い合いながら学習したり、社会性を高めるという点や、教職員数が少なくなることによりまして、経験年数、専門性、男女比等のバランスのとれた教職員配置が困難になるなどの影響があるものと考えてございます。 こうしたデメリットを懸念される中、子どもたちにとりまして最適な教育環境を整えることが重要な課題になっているものと認識してございます。 私からは以上でございます。
○副議長(松橋尚文) 山口光信議員。
◆3番(山口光信議員) それぞれご答弁をいただきました。 まずは、小中少人数学級について再度質問をさせていただきたいと思います。 先ほど、メリットとデメリット部分を部長のほうからご答弁をいただきました。そこで、釧路市も統廃合から10年以上が経過をしているところでございまして、10年前と大幅に今、児童数が減少している傾向にある中で、この先さらに予測されるのが、今まで以上に児童数の減少が、間違いなくこれ予想をされるところでもございます。これが一気に1,000人もふえたりするのはほとんどないというふうに思うんですけれども、そういった形の中で、10年経過してこれまで、何もしていないとは言いませんけれども、検討委員会なり、そういったのもしっかりと今後考える必要があるというふうには思うんですけれども、その辺、釧路市のまず考え方をお聞かせください。
○副議長(松橋尚文) 学校教育部長。
◎学校教育部長(高玉雄司) 議員ご指摘のように、前回の学校統合につきましては、東栄小学校、それから柏木、日進を統合した釧路小学校というのが平成20年に開校されて、既に10年を経過してございます。今年度と比較しまして、実に児童・生徒数が約3,000人の減少をしているということは、課題の一つであるというふうに認識してございます。 その上で、学校のあり方を考える際に考慮しなければならない問題としましては、地理的な特性ですとか今後の児童・生徒数の推移。あるいは、児童・生徒数は減っているんだけども特別支援教室はふえ続けている、そういった事柄。あるいは、通学距離の問題。当然に、学校運営上のコストの問題もございます。 さらには、学校が地域コミュニティーの核となっているという、そういうことも検討が必要であろうというふうに思います。コミュニティーの核となっているということで、学校の統廃合の判断はまちづくりも当然かかわってくる問題だというふうに思います。そうなりますと、施設整備ということから、教育委員会だけではなくて、市長部局ともしっかりと密接な連携のもとに議論をしていく必要があろうというふうに思います。 その上で、学校のあり方の検討につきまして、最良の教育環境は何かということを観点に、まずは私ども教育委員会の中でさまざまな課題を整理していきたいというふうに考えてございます。
○副議長(松橋尚文) 山口光信議員。
◆3番(山口光信議員) そこで、国のほうもこういった懸念から地方教育行政の組織及び運営に関する法律が施行されて、行政と教育が一体で将来を見据えた教育政策が、取り組みができることになりました。 先ほど、部長のお話ししたとおり、すぐ統廃合という話にもなかなかならないのも現状だというふうには理解をしているんですけれども、そういった全体的な観点も踏まえて、地域の実情もそうでございますけれども、いろんな子どもたちの観点も踏まえて、この辺もしっかりと土台に上げて、まずは検討をしっかりと進めるべきだというふうに思いますんで、その辺は、ご要望で終わりますけれども、ぜひ検討委員会を立ち上げて、どういった課題があって、そしてまた課題解決のために何をすれば最善策なのかをしっかりと検討していただきたいというふうに思います。それはご要望で終わらせていただきます。 次、いいですか。 次、公共工事のほうについて、事業について何点か質問をさせていただきます。 まず初めに、ゼロ市債の数字、私は持ってはいるんですけれども、先ほど一部の件数と金額はご紹介をさせていただきましたけれども、ことしも、まだ予算ベースなんですけれども、かなり金額がふえている状況でございます。この辺は事業者の方も大変喜んでいるというふうに私も聞いたところでもございますけれども、ただ工種別、業種別によってはかなり差がありまして、かなりばらばらの金額と差が、年度によって違いが生じているというふうに私自身考えております。 そこで、釧路市でもライフラインの計画等々が各部署において存在しますけれども、そういった部分は毎年一定の更新計画がございますから、その辺はもう少しゼロ市債において平準化を図り、安定的な発注量を私はやっていく必要があるというふうに考えますけれども、その辺のご答弁を求めたいと思います。
○副議長(松橋尚文) 市長。
◎市長(蝦名大也) 山口議員のゼロ市債、それとまたその中で工種を踏まえた中の取り組みについてのご質問であります。 今、ご質問のように、全工種、釧路は12工種あるわけでございまして、このところがどうなっているのかということを常にしっかり把握しとくということは重要だと、このように考えているところであります。そういった意味で、釧路市のほうも、年間通じた中で12工種、これがどのような形になっているのかということを踏まえていきながら、このデータをしっかり持ちながら進めているところでございまして、そういった視点は日ごろから持っているものであります。 ただ、それをゼロ市債、こういった中にそこんところを入れていくことは、どれだけが可能かということであります。先ほど来、ご答弁させていただいておりますように、これは単独費の対応になっているものでございますし、あわせて春からの事業が可能かとか、あわせて財政の運営といたしまして当然のように補助事業を入れていったほうがいいということで、さまざまなこともとり行いながら進めていきますと、国の決定を待たなきゃいけないということがあると。 ということになりますと、ゼロ市債の部分のところを念頭には日ごろから置いておりますが、そこのところを工種単位の中で進めていくというのは極めて困難な形になると思っている次第でございます。その中で、しっかりと一定の量を確保していきながら早期に事業に取り組んでいき、そうすることによってまた地域が活性化できる。こういった形の中でゼロ市債事業というものはしっかりと活用していきたいと、このように考えてございます。
○副議長(松橋尚文) 山口光信議員。
◆3番(山口光信議員) 年度ごとのゼロ市債ですから、バランスよく、満遍なくというのは確かに難しいかもしれませんけれども、年度ごとの、いわゆる5年計画なり10年計画を行っている、釧路市が単独事業を行っている工事種類については安定的にもう少し考えていただきたいというふうに思いますけれども、この辺は、私も経済建設常任委員会なので、委員会のほうで細かく質問をさせていただければと思います。 さて、蝦名市長も先ほどお話ししたとおり、現在、ゼロ市債において、2月議会での債務負担行為の設定であります。議決決定するのが大体3月中旬ぐらいでございます。そこから入札になると、早くても3月下旬から4月上旬が発注できるという形になります。その後、準備等々した場合に、工事着工できるのが早くて5月のゴールデンウイーク明けというのが現状かなというふうに思うところでもございます。 実際、いろいろとお話を聞きますと、できる限り発注を早くしていただきたいと。3月下旬から4月上旬には工事着工をしたいという意見も多く聞きます。その場合は現在の2月議会での債務負担行為では間に合わないというのは、間違いない事実でございます。私としては、今後は前倒しをして、例えば12月議会において債務負担行為をして、そして議決をいただき、1月中に入札を行うことで3月下旬から4月上旬に工事が着工できると考えますけれども、釧路市の考え方を再度お聞かせください。
○副議長(松橋尚文) 市長。
◎市長(蝦名大也) 山口議員先ほどのご質問の中でもありましたとおり、いち早く、特に北海道は工事の適切な期間というのが全国の中でも、北海道、東北、北陸ですね、ここは雪降るなどのこともありまして期間というのが短いわけでありまして、他の地域は一年中適期という形になっているものでございますので、そういった意味で、そのときにしっかりできるということが重要だということは、その視点は重要なことだと思っています。 そういった中で、ゼロ市債等々、こういったものを活用していきながら行っているという形なわけでございまして、ただそのためにはどうしても予算の仕組みとの、これは会計年度と大きく関係してくるものでございますけど、これがどうしても一つのポイントというか、会計年度が大きな、障害と言ったら問題あるでしょうね。何と言ったらいいんでしょう。会計年度の仕組みとの合わせ方が非常に難しいというところが出てまいります。 ご案内のとおりに、先ほど言いました財政等々踏まえていきますと、国の予算、そういったものを、例えば補助金でもいいですし、交付金でもであります。そういったものが入ってきますと、今までのこの仕組み自体が、内示が12月に決まって、確定するのが3月であります。ですから、会計年度は4月1日から3月31日という形になっているものでございまして、そうなりますと、さまざまなまちの中で行っていく事業についても当然そこで金額が確定し、そういった中で私どもの負担も含めながら、そこで設計変更等々行っていくために、どうしても7月だ、8月だという形になる。ですよね。こういった形になっています。 あわせて、北海道とか東北、北陸の場合でありますと、さまざまな経済対策ということで補正等といった場合にも、これが大体出てくるのが秋ということになりますと、これがまた非常に効果が薄くなってくるという形もあるということでございまして、そういった意味で私も道議会のときから、北海道から国のほうに、これ昭和40年代に秋田が国のほうに要請していって会計年度の変更というのを行っていて、そして北陸、そして東北、働きかけてということも進めていたんでありますけど、なかなか難しい状況でございます。 これが、会計年度が普通に1月1日から12月31日、こうなりますと、そこで確定し、今お話しのような形の中で1月、2月の中で準備ができ、3月、4月からは既にさまざまな事業ができるという形の中で、どうしてもそことの関係が出てくるということでございます。 私どもの事業のほうも当然国費、つまり交付金であり補助金、こういったものを考えながら構築していく事業があるわけでありまして、そこのところをしっかり見据えた中で、そこの中で春先にできるものをどうしていくのかということの中で、予算編成作業を通じてですから。そういった意味で、どうしても2月の定例会、3月になってくるという、これはその仕組みの中でそのような形になるものと、このように考えているところであります。 それでも、より早く、つまり北海道の工期、釧路の工期、これは短いわけでありますから、そういった中で進めていくように最大限努力をしていきながら、ゼロ市債、その可能な仕組みというものを活用しながら行っているところでございます。 できることなら、本当に会計年度が変わっていただければ、北海道、東北、そして北陸、全くそのときも議論として言ったんでありますけど、昔からのなじみという言葉でありまして、必然性がなかなかないんでありますが、しかしそういったのができてくると、北海道とかそのエリアは限られた予算をより有効に活用できるような制度に変わってくるものと、このように考えてございます。
○副議長(松橋尚文) 山口光信議員。
◆3番(山口光信議員) 蝦名市長がご答弁ありましたとおり、私自身も本当に同じ気持ちでございます。当時、私が経済建設常任委員会の委員長をしたときに、釧路市建設事業協会の新年会のほうにご出席をさせていただきました。そのときの蝦名市長のご挨拶も、先ほどのご答弁もありましたとおり、年度の1月からスタートしたほうがいいのではないかと。で、時の、訴えたのが、1960年代に田中角栄元首相がこの問題について訴えてきているところでもございます。 先ほど、春先には国の予算が成立してから数カ月後、そこから工事を始めてもほどなく雪の季節になって効率が悪い。年度が1月に始まるようにすれば、こうした不都合が解消されるという主張でございました。これは、蝦名市長が先ほどご答弁でおっしゃったとおりかなというふうに私自身も思います。 ただ一方で、行政でできること、限られてくるとは思いますけれども、こういったのももっとしっかりと訴えていくべきだというふうに考えております。そこで、先ほどお話ししたとおり、品確法の意見も行政と、そしてまた各種団体のほうで求められておりますけれども、その部分においても私はしっかりと明記をして、そしてまたこういった課題がある、そして早期発注を求めていきたいという、しっかりと意思を表示し、そういった意見を求めてくるのであれば、私は釧路市として適正な意見を訴えるべきというふうに思いますけれども、再度のご答弁をお願いいたします。
○副議長(松橋尚文) 市長。
◎市長(蝦名大也) 冒頭にもご答弁させていただきました。各業界団体の意見、こういったものを踏まえていきまして、今、その中でも適正な工期設定でありますとか、あと施工状況の変化に対応した適切な設計変更、こういった取り組み、こういったものがしっかり進んでいくよう意見として提出し、言っていきたいと、このように考えてございます。
○副議長(松橋尚文) 山口光信議員。
◆3番(山口光信議員) ぜひ、その辺はお願いをしたいと思います。 品確法で令和2年からスタートをするというふうに国のほうでご提示はありますけれども、私はこれを期待をしているところでもありますし、その分行政として、これ工事発注に当たるまでは測量、そしてまた図面、さらには設計、積算、そして工事発注という一連の流れはありますけれども、果たして今の釧路市の現体制で安定的な発注、ゼロ市債も含めて、さらには品確法が令和2年になって開始されるわけですから、その辺の対策、発注側の対策も私は必要というふうに考えているところでもあります。 一つには、今、受注者側は資格というのが一定程度義務づけられておりますけれども、発注者側を見ますと、話を聞けば、資格を持っている方が非常に少ないという意見も私は聞いているところでもございます。そういった意味で、資格というのが一つ重要なことなのかな、発注者側として重要な、資格取得というのは必要なことかなというふうに考えますけれども、その辺の答弁を、都市整備部長でもありました伴副市長に答弁を求めたいと思います。
○副議長(松橋尚文) 伴副市長。
◎副市長(伴篤) 発注者側の資格ということでございまして、現在、市の発注工事において、一部の工事を除いて発注者側に資格が義務づけられてはいないところでございます。とはいっても、現場の代理人さんと工事について、一定程度のスキル、それから技術を持っていないと適正な指導ができないということも、これ事実でございますので、私は技術屋としましてきちっとそれぞれの、資格を取るのがいいのか、それから資格相当の技術をしっかりと学んでいくのがいいのか、そういうどちらかの手法でしっかりとスキルアップをしていってほしいということで、各場面においてそこは職員にお話をさせていただいています。 また一方、国と北海道と一緒に行っております北海道道路メンテナンス会議、これは道路の予防保全、それから老朽化対策について研修等を行っております。こういうような研修の場にも積極的に若手職員を行かせるような形をとっております。私としては、技術屋は現場でしっかりと、その現場が適正に執行されるような技術力を持った職員になってほしいと思っていますんで、今後もそれについての啓蒙は深めていこうと思っております。
○副議長(松橋尚文) 山口光信議員。
◆3番(山口光信議員) ぜひ、それは進めていただきたいというふうに思います。 本当は、私の思いとしては、工事発注者側、例えば学校なら学校の教育部が発注者、責任者になるんですけれども、その辺も少し整理をするべきなのかなというふうに考えております。各部署においてもちろん発注者責務というものはあるんですけれども、それを一括してしっかりと見る体制、そしてまた指導を行う体制、そういったのもこれから釧路市は整えなくては、正直言って、経験が少ない人がそれをやってしまうと大きなミスや、そしてまた金額の違いというのも出てくるというふうに私自身は考えているところでもございます。 先ほど、資格取得がいいのか、それなりの経験を積むのがいいのかというのも踏まえて、そういったのも議論して、そしてまた受注者側に適正な金額と適正な発注というのをしっかりと行っていただきたいというふうに思いますけれども、再度のご答弁を求めます。
○副議長(松橋尚文) 伴副市長。
◎副市長(伴篤) 今ほどの山口議員のお話でいきますと、今、特に建築職なんてのは各所にばらかまれていて、そこそこでその部署に応じた対応をしているというのが事実で、そこを恐らく一元化ということも踏まえながらのお話かというふうに思っております。 まずは、一堂に集めることのメリット、それからその場に置いておくメリットというのはさまざまあると思っています。そういう中で、役所の業務が滞らないような最善の方法をそれぞれの課と議論はしていかなきゃならないと思っていますし、そのときそのときでどちらかがいいということもあり得るんだと思っています。 そこはまずはしっかり議論したいと思いますけれども、どの職場においても、若干、市の今の技術職というのは中間層にギャップがあって、我々みたいに年配と若い職員が多い、そういう年齢構成になっているんですけども、その中で技術の伝承として我々先輩が果たさなければならないところ、そこをしっかり伝えていって技術の伝承に努めてまいりたいと考えてございます。
○副議長(松橋尚文) 山口光信議員。
◆3番(山口光信議員) 最後になりますけれども、先ほど来ご答弁もいただいたとおり、これから重要になってくる一つの職種ではないかなというふうに思います。伴副市長においては除雪の非常に厳しい現状もわかっているというふうに思いますけれども、こういった人材、人手不足が連なると、今は除雪をして安定的に道路であったり歩道であったり、そういったところも確保されていますけれども、間違いなくこのままでいけば除雪体制も滞っていきますし、さらに言えば公共工事、ライフラインの整備もそうでございますけれども、これから釧路市が発注を行おうとしております大きな物件も構えているところでもございます。 その辺も踏まえて、安定的な発注と、そしてまたできればライフサイクル、いわゆる更新時期も踏まえて、できる限り業界団体と意見交換を交わしながら、この年度にはこういったものを計画していますとか、それは補助金とかいろんな絡みもあって確定的なものは言えないんですけれども、そういった予測されるものについては意見交換を行いながら、業界団体もしっかりありますので、その辺もしっかりと進めていただければなというふうに思うところでもございます。 先ほど、職員の件もございました。若手と、少し中間層があいているという話も聞いているところでもございますけれども、その辺の技術継承、さらには育成含めてしっかりと行っていくべきだというふうに私自身も考えているところでもございます。確かに、これから、職員募集するのもそうなんですけれども、そういったのも有資格者を念頭に置きながら募集をするなど、幅広いことも実際考えながら行っていただきたいというふうに思います。 最後は要望ですけれども、私の質問を終わります。ありがとうございました。 (3番 山口光信議員 議席に着席)
○副議長(松橋尚文) 次に、22番板谷昌慶議員の発言を許します。 22番板谷昌慶議員。
◆22番(板谷昌慶議員) (登壇・拍手) お疲れさまでございます。それでは、通告どおりに質問をさせていただきます。 まず、釧路市の街路灯の安全管理体制についてです。 令和元年7月に、札幌市において、支柱内面の腐食により街路灯が倒れるという事案がありました。物損事故や人身事故はなく、同日中に撤去作業を終え、同型の街路灯45基の緊急点検を行い、また翌日から、5年以内に改修を予定していた街路灯約900基とY型街路灯950基を目視や打音検査により点検を行い、1週間の調査過程として62基を撤去が必要と判断をしました。 撤去後は、電柱が近接している場合は電柱共架式として早急に設置を推進し、単独柱の再設置では最短で秋ごろを予定すると発表がありました。物損事故、人身事故がなく、ほっとすると同時に、大きな不安にもかられました。 現在、釧路地域では7,507基、阿寒、音別地域では1,537基、合わせて9,044基の街路灯を管理していますが、電球の交換期以外の街路灯の安全管理は不定期のパトロールによる監視を行っている状態であります。安全点検の要領によると、10年に1度の専門業者による安全点検が望ましいとされているようです。釧路市でも、平成30年度より業者による安全点検が行われており、現在も継続中ではありますが、現在、498基の点検が終了し、194基の補修が必要だとされております。 交通安全、防犯対策に重要な街路灯が安全であることは、絶対条件であります。街路灯の老朽化に伴う危険性は、現在、目視や打音検査をもとに判断しておりますが、釧路は塩害などの影響も考えられるので、今後はより高い安全性の確保に向け、基準の設定を含めて対策を検討していただきたいのですが、どのように取り組んでいくかお示しください。 次に、釧路の大地に合った農作物の構想についてです。 現在、釧路地域における農業の全容として、約9割が酪農業、1割が畑作となっております。近年のすさまじい勢いでのAI化、特に酪農業においては新聞紙上に見ない日はないくらい話題となっております。少人数でも機械化により自分の時間が多く持てるという働き方改革につながる動きも、よく耳にいたします。 さて、現在、釧路市で生産される野菜としては、ホウレンソウ、白菜、キャベツが多くを占めております。昨今の気候の変化によりさまざまな影響を受けている現状があり、今後は高温対応品種や異常気象にも対応する生育予測システムなどの研究開発も視野に入れる必要があります。そして、さまざまな分野でも起こっている問題ではありますが、特に担い手不足、新規就農者の不足に悩まされています。 打開策として、農家さんをめぐるバスツアーを年に2回程度開催。後継者に至っても、家族経営が一般的だったものを、他人へ経営を譲渡するという事例も出てきております。また、産物の模索にも農家さん自体が積極的に取り組み、試行錯誤を繰り返していると言います。 そこで、今後の温暖化も見据え、釧路ならではの釧路の大地に根強く育つ産物の構想について取り組むべきではないかと考えます。新たな農産物を模索し、つくり出し、生産者へ届ける工程に至るまでは、多くの時間、労務、経費が膨らむことも想像されます。しかし、今から取り組み、動き出さなくては、釧路のすばらしい安心・安全の野菜が守れない状況が考えられます。 さまざまな角度から意見を取り入れ、組み上げていく必要があります。現状の農家さんに協力していただき、また新規就農希望者、高校生の体験学習等を踏まえての意見交換、さらには避暑地として釧路に滞在していただいている方への協力要請、道外企業への農業生産分野への企業誘致なども含め、官民一体となり進めていかなくてはいけない現状であると考えます。 以上の内容を含め、今後の釧路の大地に合った農作物の構想についての考えをお示しください。 次に、西港区のさらなるコンテナヤード拡張の必要性についてです。 釧路港は、平成23年5月に国土交通省から国際バルク戦略港湾として選定され、桟橋や穀物用アンローダーの新規建設が始まり、平成31年4月9日には記念すべき第1船目が入港し、国内物流拠点として新たな一歩を踏み出しました。 また、本州を拠点とする大手配合メーカーが釧路港区において工場を建設中であり、完成後には月間2万トン近くの生産を見込んでいるとの報道記事から見るように、今後、釧路港が担う貿易中継点としての役割、地域活性化の観点からも非常に重要であると同時に、釧路の魅力を対外的に発信することにより期待すべき点ではないかと実感しております。 定期コンテナ船も2015年1月に週1便から2便へ、2019年4月には2便から3便へ増便され、2017年度取扱実績は約2万4,000TEU、2018年度で約2万7,000TEUと順調な推移をたどっています。このままの増加量では、既存のコンテナヤードでは貨物の受け入れが困難なことから、現在新たなコンテナヤードを建設中ではありますが、新ヤードが完成したとしても、すぐに手狭になることが容易に予想できると推測されます。 このままでは、その場で働く労働者への負担が多くなり、事故や、顧客要望に応えられず、アピールすべき釧路港としてのブランドに傷がつくことも懸念されるのではないでしょうか。 先ほど述べたとおり、釧路港の将来は、国際バルク戦略港湾に見られるような、飼料のみならず国際貿易拠点港としての重要な役割を担っていることから、現在の拡張だけでは不十分だと言わざるを得ません。港湾管理者として、外貿コンテナヤードの拡張についてどのようにお考えであるかお示しください。 以上で1回目の質問を終わります。
○副議長(松橋尚文) 理事者の答弁を求めます。 市長。
◎市長(蝦名大也) (登壇) 市民連合議員団板谷昌慶議員の一般質問にお答えをいたします。 私からは、釧路の大地に合った農産物の構想ということについてお答えをさせていただきたいと思う次第であります。 釧路市の、特に今ご質問であります野菜生産というか畑作であります。そこについてどのような形の中で進めていくのかということでありますけど、方向性という部分の中では、今ご質問にあった面ともう一つとというか、2通りあるのかなと、このように認識をしているところであります。 それは、一つの露地栽培という形の中で行っている現行のものと、それともう一つ、施設栽培という形の中をどうとるかということになってくると、このように考えるものであります。 議員ご質問のように、露地栽培、すばらしくよいものをつくっているところであります。しかしながら、どうしても、ロットと言ったらいいんでしょうか、量との関係がありながら、ですからどちらかといいますと個人に対してと言うんでしょうか。つまり、どこどこで生産されたものは既にこの地域のみならず本州とか各方面のほうで、初めから契約的に約束でそちらに送られるようになっているという形のものがございますし、しかしながらビジネス的に考えていったときには大量に回すためにはそれだけの量が必要などなど、こういったところが出てくるかと思ってございます。 その中で、露地栽培については今お話ししたように高い評価をいただいてございますので、ここはしっかりと対応というか、充実させていくように努めていきたいと思っております。その中では、私どもも一緒になって連携をとりながら、その情報というものを、本州方面では人気があるわけでありますので、地元の中で出していくとか、そういったことを進めて、また何かの機会の中に目に触れていくような、こういったことをつくりながら進めていきたいと、このように考えているところであります。 その上で、これからどのような展開を進めていくのかということになりますと、釧路地域全体ということになると施設園芸というか、こういった部分が大きなポイントが出てくると、このように考えてございます。つまり、冷涼な気候、あわせて日照時間の長さという形の中で、今、パプリカでありますとかリーフレタス、こういった施設園芸植物工場、この事業者も見られているところでありまして、これが他の地域と比較していきますと極めて生産性が高いという実態があるわけでございます。 そういった意味での、露地のところを進めていきながらよいものをつくり、対応していく部分のところもしっかり考えていきながら、あわせてこの地域というものは、技術を導入していった中で今まで難しいとされていた施設園芸というものの展開、ここにも焦点を合わせながら進めていく。これが重要なことだと、このように考えているところでございます。 私からは以上であります。
○副議長(松橋尚文) 水産港湾空港部長。
◎水産港湾空港部長(齋藤優治) (登壇) 私からは、さらなる外貿コンテナヤードの拡張につきましてお答えを申し上げます。 外貿コンテナヤードにつきましては、現在進めております拡張工事により、コンテナの年間最大取扱量が現在の「2万7,670TEU」(後刻「2万7,620TEU」に訂正発言あり)から4万2,128TEUへ、約1.5倍に増加をする見込みでございます。取扱量が増加傾向にある中におきましても、当面は対応ができるものというふうに認識をしてございます。 コンテナヤードのさらなる拡張につきましては、今後の取扱量の推移や、それからヤードの利用実態などを踏まえ、港湾事業者とも意見交換を行いながら、その必要性を見きわめてまいりたいと考えてございます。 私からは以上です。 済いません。数値の訂正をさせていただきます。 私、現在の取扱量2万7,670と申し上げましたが、正確には2万7,620TEUでございますので、訂正をさせていただきます。よろしくお願いします。
○副議長(松橋尚文) 都市整備部長。
◎都市整備部長(市原義久) (登壇) 私からは、街路灯の安全管理体制につきましてご答弁させていただきます。 街路灯の管理につきましては、昨年度より、交通量の多い主要幹線道路から、国の交付金事業を活用した点検を順次行っているところでございます。この点検基準に関しましては、国や北海道から示されている道路施設の定期点検要領に基づいて行っておりまして、支柱や灯具などの部材を診断し、施設の健全度を評価しているところでございます。 この結果から、健全度が低く、緊急性が高いと判定されたものから、起債事業を活用し、順次、建てかえを主体とする補修を行っているところでございまして、今年度につきましても23基の建てかえを予定しているところでございます。 今後につきましては、定期点検をしっかり進めるとともに、通常、日常の道路パトロールですとか、不点灯補修や道路路面補修工事の際の目視確認、それから市民からの通報をいただきながら、情報収集を徹底しまして安全管理に努めてまいりたいというふうに考えております。 私からは以上でございます。
○副議長(松橋尚文) 22番板谷昌慶議員。
◆22番(板谷昌慶議員) (登壇) それでは、2回目の質問をさせていただきます。 街路灯の安全管理体制についてですが、現状の腐食状況の確認は目視、打音検査にて行っているとされていますが、腐食の発生状況を十分に把握できているのでしょうか。多くの場合は、一定の判断基準がないため、設置後の経過年数に応じて点検または交換修繕されているのが現状であります。磁気超音波センサーと自動スキャナーを組み合わせたシステム機器を利用することにより、迅速かつ簡便、確実に実施できるという取り組みの結果もあります。 また、腐食の原因として、塩害のほかに雪や雨による経年劣化、動物の尿に含まれるアンモニアも一つと考えられています。どのような原因であっても、倒れて人や車両に衝突すれば重大な事故となり得ます。未然に防ぐためにも早急な対応を望みます。 名古屋市では、街路灯パートナーを募り、街路灯1本当たり3年分の電気料金の相当額である6万円の寄附を納入していただき、市と協働して街路灯の維持管理を行っている事例があります。さらに、街路灯パートナーは、企業名、団体名、店舗名の入った縦29.7センチ、横15センチの広告を街路灯に設置でき、さらに市の公式ウエブサイトに掲載されるという権利も得られるそうです。 このような取り組みにより、市民にもより街路灯に関心を持っていただき、何らかの異変があれば、広告主または市まで連絡が迅速に進むことになります。街路灯の電気料金相当額の6万円を寄附していただくことにより、改修、撤去などの修繕費用に充てることができ、安全・安心な街路灯の環境整備につながると考えます。 釧路市においても、このような安全管理体制を考慮し、釧路市ならではの環境整備につなげていくことはできないでしょうか。見解をお聞かせください。 次に、釧路の大地に合った農産物の構想についてですが、例えば機械化が進む現状において、品質が高く、形のそろった作物の生産だけではなく、粗削りな部分もある機械化一貫体系を実用化することにより生産の確保を図り、また収穫、調製作業も、労働時間の大幅削減へもつながる効果があると考えます。 従来の取り組みも継続しつつ、冷凍加工野菜の生産も有効かと考えます。需要の変化に対応し、また若い担い手を確保するためには、価格の変動が少なく、安定した価格での安定した所得確保が必要であります。 地産地消の全国展開を推進していますが、それぞれの地域には、気候、風土、慣習、それらに基づいた独自の特産品があります。それらを武器としていくために、地域ごとのきめ細やかな計画策定が必要であり、それぞれの地域に即した創意工夫で施策を考えていくことが重要であります。だからこそ、釧路の大地に合った農作物の構想が必要であると考えます。 国産の農作物に対する国民の信頼度は依然として高い現状で、安価だからといってすぐに飛びつきがちな他産業の製品とは明らかに異なる、生産者のニーズに応えられるものが必要とされていますが、今後の展望としていかがなものかお示しください。 次に、西港区のさらなるコンテナヤードの拡張の必要性についてですが、現在進んでいる令和2年供用開始予定のコンテナヤードが、現在の2万7,080平米から4万1,580平米へと拡張し、さらなる事業拡大、業務効率の向上につながると感じておりますが、先ほど説明したとおり、釧路港を物流拠点として位置づけて考える企業も非常にふえてきております。 ある貨物で、昨年実績が265本、今季最大800本の約3倍もの伸びを見せるものもあります。苫小牧港やほかの港を利用してきた企業も、輸送コストの軽減、利便性などから釧路港にシフトしていく動きが非常に多く見られます。 このままの現状であれば、手狭になったり、好調なコンテナ業務ですが、制限をかけてしまう結果が考えられます。待ったなしの状態であります。現在、拡張工事中の第3埠頭。今後の拡張において手狭になる場合、西港区内での追加拡張工事が有効と考えられますが、この状況を踏まえて再度今後の展開をお示しください。 以上で質問を終わります。
○副議長(松橋尚文) 理事者の答弁を求めます。 市長。
◎市長(蝦名大也) (登壇) 板谷議員の第2質問にお答えいたします。 農産物の部分について、釧路市の今後の展開ということでございます。 冒頭もご答弁させていただきましたとおりに、安全・安心な食、ここを持つというのは極めて重要なことでございまして、そういった中で、先ほど言った露地栽培等々につきましてはファンの方がいて、そちらのほうに提供されて、地元の中でもなかなか購入するのが難しいという部分もあるぐらいの評価もいただいているところであります。 こういった中で、またご提言あった機械化であります。ここを進めていく。これからの農業というのは、そういったいろんな機器を入れていきながら作業効率を図っていくというのは重要でありますけど、一つどうしても難しいのが、露地をしていった場合には季節が限定されるということでございまして、これ輸送提携も同様なわけであります。 トータル的には量はあるんでありますけど、例えばそれが季節が限定されて、あるときとないときと、このように分かれているということであります。そういった中で、ある意味平均的にアベレートして確保できるということであれば、またそこにいろんな展開が出てくるものでございますけど、ここのところが一つ大きな課題と。このようになっていると、このように考えております。 その中で、この地域の露地栽培等々については、そのような形の中で顔の見える農家でありという取り組みを行っているところでありまして、さらにいろいろな展開があればまたいろいろとご意見もいただきながら、私もさまざまな場面で意見交換するときもございますので、当然農林課のほうも行っていますので、そういった中のところはお聞きいただきながら、一緒になってこれは解決に進めてまいりたいと思っております。 その上で、先ほど言った施設園芸というか、植物工場であります。これこそが、そういった意味では季節というものをある意味限定しないで一定程度の量が確保できる。ここの中で、また次なる展開ということも出てくるかと思っていますので、その点、両方にらんだ中でこれから進めていくことが重要になると、このように考えているところであります。 私からは以上であります。
○副議長(松橋尚文) 水産港湾空港部長。
◎水産港湾空港部長(齋藤優治) (登壇) 私からは、西港区内での外貿コンテナヤードの追加拡張について再度のご答弁をさせていただきます。 追加拡張が必要となった場合の場所の選定につきましては、荷役の効率、作業性、コスト、保安体制などを考慮いたしますと、西港区内、さらには第3埠頭を中心に検討していくことになるものというふうに考えてございます。 一方で、コンテナヤードのさらなる拡張につきましては、先ほどもご答弁申し上げましたが、今後の取扱量の推移やヤードの利用実態を踏まえて検討していくべきものでありますことから、港湾事業者など関係者としっかりと意見交換を行いながら、その必要性を見きわめてまいりたいと考えてございます。 私からは以上です。
○副議長(松橋尚文) 都市整備部長。
◎都市整備部長(市原義久) (登壇) 私からは、街路灯の安全管理体制について答弁させていただきます。 先ほど、議員ご例示の、名古屋で実施している街路灯パートナー事業でございます。同様の事例を実施しているまちもございまして、道路照明灯の安全管理体制を含めた環境整備における先進事例であるというふうに考えております。 まず、議員言われたとおり、事故を未然に防ぐというのは最重点課題でございまして、この視点からも、このような事例を参考にしながら、当市における道路照明灯の安全管理体制につきまして調査研究をさらに進めていきたいというふうに考えております。よろしくお願いします。 以上です。
○副議長(松橋尚文) 再開を午後2時50分とし、暫時休憩いたします。 午後2時20分休憩
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 午後2時50分再開
○議長(松永征明) それでは、再開をいたします。 次に、12番大越拓也議員の発言を許します。 12番大越拓也議員。
◆12番(大越拓也議員) (登壇・拍手) 通告に従い、順次質問いたします。 釧路市
会計年度任用職員。 2017年、地方公務員法と地方自治法が改定され、2020年4月から、自治体の非正規職員に
会計年度任用職員制度が導入されることになりました。今議会でも議案として提出されていますが、今回の法改正の内容は、住民の命と暮らしを守り、地方自治の担い手である地方公務員制度や公務運営のあり方などの大転換であり、各自治体では総務省の
会計年度任用職員制度の導入等に向けた事務処理マニュアルに沿って準備が進められ、条例の制定を行うものであります。 全国的には、非正規職員が増加傾向にあり、担う仕事の内容は臨時的、補助的な業務を担うにとどまらず、児童厚生員や図書館職員、給食調理員、病院看護助手などの職種の非正規率の高さからは、公共サービスの1人工の担い手として期待され、日々業務を遂行しております。 まず、次の3点についてお尋ねします。 1点目。釧路市の非正規職員の人数についてお示しください。 2点目。現在のフルタイム、パートタイムの人数をお示しください。 3点目。来年度からの
会計年度任用職員の対象者数についてお示しください。 次に、
会計年度任用職員に対する採用方法、再度の任用についてであります。 現行の臨時、非常勤職員には条件つき採用期間はありませんが、
会計年度任用職員は条件つき採用期間を一月とすると担当課から伺いました。
会計年度任用職員は、任用期間が1年を通じた期間であっても毎年度末日をもって切れますが、その後任用が更新されても、毎年4月の1カ月間は条件つき採用期間ということになります。再度任用されていても条件つき採用期間があるということは、期限の任用であるということで、
会計年度任用職員は1会計年度末日をもって毎年度任用期間が終了する任期の定めのある職員であり、雇用の安定化という観点からはいささか物足りなさを感じます。 そこで、4点お尋ねします。 1点目。条件つき採用期間の設定や雇用の安定化についての見解をお示しください。 2点目。
会計年度任用職員はフルタイムとパートタイムの2つのタイプの採用があり、支給される手当の差もあると思いますが、制度改正により現行の臨時職員、嘱託職員が
会計年度任用職員制度へ移行した場合、経費の増減についてお聞かせください。 3点目。先ほども述べましたが、全国的には臨時、嘱託職員数が増加傾向にありますが、釧路市においては平成29年度から減少傾向であると伺っております。臨時、嘱託職員について、配置が必要な人数に対する欠員の有無をお聞かせください。 4点目。条例案が可決された場合、現職員に対して説明をするなどのスケジュールについてもお聞かせください。
台北市立動物園交流事業。 釧路市は、2011年に台湾建国100周年記念のお祝いに、国の特別天然記念物であるタンチョウを台北動物園に無償貸与し、この縁で釧路市動物園と台湾の台北市立動物園との友好園協定を締結しました。 また、一昨年は、国の特別天然記念物であるマリモの発見命名から120周年に当たり、記念事業として、台湾の台北市にある国立台湾博物館にて特別展が開催され、植物学者で国立台湾博物館の初代館長を務めた川上瀧彌氏が阿寒湖でマリモを発見し、命名者であるという縁を手がかりに、日台親善交流の一環として企画が浮上し、国の特別天然記念物に指定されているため、人工マリモが展示されております。 この記念事業を契機に、両動物園のこれまで以上の交流を促進することが期待でき、さらには釧路市と台湾との関係を深化させる観点からも、台北動物園をあわせて訪問することになり、同博物館と同動物園にそれぞれマリモを貸与し、博物館内ではオープニングセレモニー、動物園内ではマリモを貸与するための覚書を締結し、釧路市からは市長や教育長を初め、官民挙げて約50名が出席しました。 私も訪問団の一人として出席しましたが、オープニングセレモニーでは台北博物館の副館長から、湖の中の宝石、マリモが展示され、国内外の来館者の皆さんに公開できることはとても光栄である。マリモのすばらしさ、地元住民の環境保護活動についても伝えたいと挨拶があり、締結式では、台北市政府教育局の主任秘書から、小学4年生は必ず動物園で環境教育を学ぶ。タンチョウに続き、マリモも展示されることで一層充実した教育ができ、この締結は子どもたちにもすばらしいことですと挨拶があり、マリモが展示された両会場とも来場者も多く、興味津々に観賞する姿が見られ、台湾の方は環境や文化について非常に熱心だと感じた次第であります。 タンチョウとマリモについては、台北市立動物園へ繁殖貸与している2羽のタンチョウ、ビックとキカの新飼育舎完成に伴い、ことし10月にはこれを祝う式典の開催が予定されております。同園では、新飼育舎に隣接する爬虫類館で、一昨年交わした覚書に基づき貸与した人工マリモの試験飼育を継続中であり、タンチョウの新しい飼育舎完成式典に合わせ、新たに天然マリモを貸与し、常設展示すると伺っております。 そこで、3点お尋ねします。 1点目。今回は国の特別天然記念物である天然マリモを貸与するわけですから、技術指導など、台湾での受け入れ態勢、貸与までに至った準備も大変であったと推察しますが、貸与までの取り組みについてお聞かせください。 2点目。人工マリモが展示されたときでも、台湾現地では一目見ようと連日大盛況だったと伺っております。今回の式典に向けて、現地の反応はどのようになっているかお聞かせください。 3点目。この式典をきっかけとし、天然マリモの貸与など学術交流を一層深めるとともに、海外交流の促進や世界一級の観光地としての釧路の魅力を伝える好機と捉え、さまざまな連携事業の展開にも期待できるのではないかと考えます。当日の式典の概要及び現地での釧路市の観光PRなどの計画があれば、お聞かせください。 釧路市動物園。 動物園は、ふだん接することのない動物との触れ合いを楽しむ娯楽、レクリエーションの場として、幅広い年齢層の人々が気軽に訪問できる公共施設であると同時に、動物の環境の教育、動物の生態や繁殖に関する研究及び絶滅が危惧される野生動物の保全を行う場でもあります。 このように、動物園は、レクリエーション、教育、研究、種の保全といった複数の公共的機能を果たすことで地域に貢献している社会教育施設であり、この動物園の4つの役割は、日本の動物園や水族館が集まった組織である日本動物園水族館協会で提唱されています。 さて、釧路市動物園は、昭和50年に国内最東端、そして北海道一の広さの動物園として開園され、現在では北海道ゾーンなども設け、ふるさとの動物の展示飼育に力を注ぐとともに、ひがし北海道の野生動物保護の中心施設として、世界で初めてシマフクロウの飼育下での繁殖に成功しました。周辺環境を生かした環境教育の拠点としての役割も担うなど、さまざまな面で有益な施設の一つとして市民や観光客に親しまれているところであります。 特に、近年では、空港から近いという立地条件もあり、外国人観光客も訪れるようになり、観光客の集客施設としても非常に注目すべき施設となっております。飼育動物としては、シマフクロウやタンチョウなど釧路地域にゆかりのある動物も飼育しており、ほかの動物園では見ることのできない動物も多数いることから、見せ方次第ではより多くの集客が望めると期待できます。 そこで、3点お尋ねします。 1点目。先ほどの
台北市立動物園交流事業の質問でもご紹介しましたが、台湾の方は環境や文化について非常に熱心で、台北市の小学4年生は必ず動物園で環境教育を学ぶそうです。釧路市において、社会教育施設としての動物園の位置づけ及び、特に小学校における動物園での社会教育についての認識をお聞かせください。 2点目。今回の追加議案のアイヌ政策推進交付金事業に、カムイに会える釧路市動物園整備事業というのがありますが、具体的にどういった事業内容かお聞かせください。 3点目。釧路市動物園は、台北市立動物園と友好園であります。これまで国の特別天然記念物であるタンチョウ、そして今回は天然のマリモを貸与することが決まりました。以前、タンチョウの貸与の縁で、台北動物園から動物の譲渡の話があったと伺っております。移送手段や移送費、管理費の問題もあるでしょうが、検討はこれまでされたのでしょうか。 釧路市立博物館。 日本では、1951年、社会教育法の精神に基づき、博物館法が制定されました。その法律によれば、博物館とは、歴史、芸術、民俗、産業、自然科学などに関する資料を収集し、保管し、展示して、教育的配慮のもとに一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーションなどに資するために必要な事業を行い、あわせてこれらの資料に関する調査研究をすることを目的とする機関と定められています。 さて、釧路市立博物館には私も年に数回訪れておりまして、先日も行ってまいりました。館内を見渡すと、展示物は外国人観光客にも対応し、説明も英語表記となっているところもあり、また4階のタンチョウの展示コーナーでは多言語対応の動画も上映されておりました。 私は、生きた標本を展示しているのが動物園で、剥製を展示しているのが博物館という認識でしたので、これまで余り気にとめていませんでしたが、館内には水槽に展示されているマリモがあることを皆さんご存じでしょうか。まず、このマリモについてお尋ねします。 水槽に説明表記されていないこのマリモは、天然なのか、人工なのか、どちらでしょうか。 次に、館内には、タンチョウ、マリモ、アイヌ文化や歴史に関する品などが展示されています。1つの施設でこれらを学べることは、社会教育施設としては大変有意義ではないかと考えます。小学校における博物館の利用状況についてお聞かせください。 最後に、追加議案のアイヌ政策推進交付金事業に釧路市立博物館アイヌ文化展示コーナー強化事業とありますが、具体的にどのような事業内容かお聞かせください。 厚生労働省は、本年7月に、地域共生社会に向けた包括的支援と多様な参加・協働の推進に関する検討会、略して地域共生社会推進検討会の中間取りまとめを公表し、ホームページにも掲載されております。抜粋して一部ご紹介します。 まず、検討の経緯として、地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律(平成29年6月2日公布)の附則では、公布後3年、令和2年をめどとし、包括的な支援体制を全国的に整備するための方策について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずることとされています。 これを踏まえ、地域共生社会に向けた包括的支援と多様な参加・協働の推進に関する検討会を開催し、包括的な支援体制を全国的に整備するための方策について検討を行うとともに、より広い視点に立って、今後社会保障において強化すべき機能や、多様な社会参加と多様な主体による協働を推進していく上で必要な方策について議論を重ねてきました。 このたび、本検討会の中間取りまとめがまとまりましたので公表いたしますとあり、これまでの福祉政策の枠組みと課題として、日本の福祉施策はほかの先進国同様に、人生において典型的と考えられるリスクや課題を想定し、個々のリスク、課題の解決を目的として現金給付や福祉サービスなどの現物給付を行うという基本的なアプローチのもとで、公的な福祉サービスの量的な拡大と質的な発展を実現してきた。これにより、経済的な意味での生活保障やセーフティーネットの確保は大きく進展した。 その一方で、高齢、障がいといった対象者別の制度の専門性は高まったものの、個別制度の適用要件に該当しない者は支援の対象とならない。8050問題のような複合的なニーズに柔軟に対応できていない。人生を通じた一貫した支援が受けられないといった課題が指摘されている。そして、相談支援の実践においては、このような課題への対応に苦慮している様子が明らかとなってきているとあります。 また、地域やコミュニティーにおけるケア、支え合う関係性の育成支援など地域づくりについてにおいては、断らない相談支援や参加支援が政策として具体化しやすいのに対して、多様なコミュニティーにおけるつながりをはぐくむための政策は、立案と実施のそれぞれの段階における丁寧な対応を欠くと十分な効果を上げることが難しく、お仕着せのものになってしまう可能性もある。 これを踏まえ、地域住民の主体性を中心に置き、地域のつながりの中で提供されているケア、支え合う関係性を尊重するという姿勢が不可欠である。その上で、住民同士がともに生き、暮らし続けられる地域としていくことを目指して、地域のつながりが弱くなっている部分には行政からつなぎ直しを行うための支援を行うこと。また、都市部などで地域のつながりがとりわけ弱い場合には、新たなつながりを生み出すための支援を行うといったように、地域ごとの状況に合わせて地域の支え合いを支援するきめ細かな対応を行うべきである。 誰もが多様な経路で社会に参加することができる環境を確保する観点からは、地域の持続性への視点を持つとともに、まちづくり、地域産業などほかの分野との連携、協働を強化することが必要と考えられる。 近年、ほかの政策領域において、地域の持続性の向上や地方創生の観点から、地域やコミュニティーの多様な活動に対する支援のあり方や、新たな公、共、私の役割分担のあり方を模索する試みが見られている。地域住民同士のケア、支え合う関係を地域において広げていく際も、地域の企業や産業など、経済分野、教育分野などほかの分野と連携することで、一人一人の暮らしを地域全体の視点から捉えることが可能となり、社会とのつながりや参加に向けた一層多様な支援を展開することができる。 また、福祉も地域の持続を前提として成り立っていることを踏まえると、福祉の関係者が、地域を構成するほかの主体の連携、例えば人手不足を抱える地元企業や農業との連携にも視野を広げ、地域の持続に向けた主体的な担い手として参画することが必要となると考えられる。そのような福祉の関係者の変化が、地域の持続を支えることにつながる。 地域、コミュニティー支援の政策を重ね合わせることによる相乗効果を念頭に置くと、このような分野ごとの政策を今後も一層強化していくとともに、福祉、地方創生、まちづくり、住宅施策、地域自治、環境保全などの領域の関係者が相互の接点を広げ、地域を構成する多様な主体が出会い、学び合うことのできるプラットフォームを構築することが必要である。 また、若い世代にとっては、地域にかかわる入り口が多様にあることが望ましいことから、プラットフォームについても地域において単一のものであることを前提とするものではなく、多様なプラットフォームが複数存在することのできるモデルとすることが求められる。 さらに、このプラットフォームにおける気づきを契機として、複数分野の関係者が協働しながら地域づくりに向けた活動を展開するための支援方策についても検討すべきであるなど、多様な担い手の参画による地域共生に資する地域活動の促進についても記されております。 ことしの秋以降、地域共生社会推進検討会においては、制度改正も見据え、断らない相談支援を中核とする包括的な支援体制の構築などに向けたより具体的な検討を行い、年内をめどに最終取りまとめを行う予定としていると伺っております。釧路市において、地域共生社会推進検討会の中間報告を踏まえ、現在までどのような検討をされているのかお聞かせください。 1回目の質問を終わります。 (12番 大越拓也議員 質問席に着席)
○議長(松永征明) 理事者の答弁を求めます。 市長。
◎市長(蝦名大也) (登壇) 新創クラブ大越拓也議員の一般質問にお答えいたします。 私からは、地域共生社会推進検討会の中間取りまとめを踏まえた検討についてお答えをいたします。 まず、これまで釧路市におきまして、平成28年度から、国の多機関協働による包括的相談支援システム構築モデル事業を生活相談支援センターくらしごと、こちらに委託して実施をしております。この事業におきましては、複数の部会、これを設置いたしまして、そのうち美原部会では地域食堂活動へ参画し、また地域住民の居場所づくりと困り事の情報収集に努めるとともに、また音別部会では、地場産品でございますフキの栽培から加工、販売を障がい者や生活困窮者の活躍の場として創出いたしまして、農福連携の取り組みなども行ってまいりました。 また、昨年度は、改正社会福祉法の趣旨を受けまして、地域包括支援センターや障がい者基幹相談支援センターなどの各相談機関と協議を行いまして、複合化、複雑化する事案について包括的に相談を受け、適切な機関につなぐことや、より対応の困難な案件については生活相談支援センターくらしごとを窓口とすることを改めて確認をしたところでございます。 さらに、庁内では、福祉部の全課、そしてこども支援課、健康推進課、そして教育支援課、これを基本構成といたします釧路市包括的相談支援庁内連携会議、これを設置いたしまして、複雑化する相談支援におきまして、3つの相談機関、先ほどお話ししました地域包括支援センター、障がい者基幹相談支援センター、またくらしごとであります。そことも連携をしながら対応をしていくこととしたところでございます。 この7月に厚生労働省から公表されました地域共生社会推進検討会の中間取りまとめについては、大きく分けまして、福祉政策の新たなアプローチのあり方と、包括的に求められる機能の強化の2点の方向性について整理がされたものと、このように認識をしてもらいまして、そこで、今申し上げました現在の釧路の取り組みに関しましてはその方向性に沿ったものと、このように考えているところでございます。 私からは以上であります。
○議長(松永征明) 総務部長。
◎総務部長(平山幸弘) (登壇) 私からは、釧路市
会計年度任用職員についてご答弁させていただきます。 初めに、嘱託職員、臨時職員の人数についてでございますが、ことし4月1日現在では、市立釧路総合病院を除き、嘱託職員467名、臨時職員422名、合計889名となっております。また、フルタイム勤務とパートタイム勤務別の人数は、フルタイム180名、パートタイム709名となっております。 続きまして、来年度における
会計年度任用職員の人数についてでございます。
会計年度任用職員の人数や勤務時間につきましては、現在各課において検討が行われている最中でございまして、今後において各課とヒアリングなどを通じて決定していくこととなります。このことから、現時点におきましては、来年度の人数につきましてはお示しができない状況にございます。 続きまして、条件つき採用期間と雇用の安定化についてということでございます。
会計年度任用職員に係る条件つき採用期間につきましては、このたび改正されました地方公務員法第22条及び第22条の2第7項におきまして、職員の採用は全て条件つきのものとし、当該職員がその職において一月を勤務し、その間その職務を良好な成績で遂行したときに正式採用になるものとすると規定されているところでもあり、再度の任用をする場合においても一月は条件つき採用となるものでございます。 また、
会計年度任用職員の任期につきましては、同法第22条の2第2項におきまして、任期は、その採用の日から同日の属する会計年度の末日までの期間の範囲内で任命権者が定めると規定されているところでございます。 続きまして、経費の増減ということでございます。 現行の嘱託職員、臨時職員が
会計年度任用職員制度へ移行することに伴う給料、報酬月額及び期末手当の増減額につきまして、一定の条件設定の上、市長部局に係る職員で試算した結果では、現行約10億8,000万円から5,900万円程度増加する見込みとなってございます。 続きまして、嘱託職員、臨時職員の欠員の状況についてでございます。 欠員状況につきましては、現在、児童館、放課後児童クラブの運営を担っております児童厚生員につきまして欠員が発生している状況にございます。 最後に、制度の周知についてということで、
会計年度任用職員に係る制度の周知につきましては、関係条例の議決をいただいた後に各職場を通じて行うことを予定しております。その上で、12月ごろから募集に係る準備を開始できるよう進めてまいりたいと考えております。 私からは以上でございます。
○議長(松永征明)
観光振興担当部長。
◎
観光振興担当部長(吉田英樹) (登壇) 私からは、台北市立動物園における観光PRについてお答えをいたします。 釧路市といたしましては、観光立国ショーケースの目標であります訪日外国人延べ宿泊客数27万人の達成に向けてさまざまな取り組みを展開しているところであり、最も来訪者の多い台湾を重点市場と位置づけ、各種施策に取り組んでいるところであります。 このような中、本年10月6日、台北市立動物園において、タンチョウ、ビックとキカの飼育舎完成記念式典と天然マリモの貸与式が行われますことから、この式典を契機に、台湾からの誘客を強化するキャンペーンを同動物園内において展開する予定でおります。 キャンペーンの具体的な内容につきましては現在企画中でありますが、ロストカムイやカムイルミナなど新たな観光コンテンツのPR、情報発信のほか、FIT、個人旅行者の誘客促進につながる仕掛けを講じてまいりたいと考えております。 私からは以上でございます。
○議長(松永征明) 生涯学習部長。
◎生涯学習部長(川畑浩士) (登壇) 私からは、
台北市立動物園交流事業及び動物園と博物館が果たす社会的役割に関しましてご答弁を申し上げます。 1点目は、天然マリモ貸与までの取り組みについてでございます。 一昨年の12月に台北市立動物園へ人工マリモを貸与して以来、マリモの生育状況について、台北側の担当者と阿寒生涯学習課マリモ研究室職員が情報交換を行ってきたところでございます。 このたびの天然マリモの貸与に当たっては、マリモ研究室では、文化庁への許可申請や輸送方法の検討など、貸与に係る手続を進めてまいりました。一方、台北市立動物園では、天然マリモの育成技術の習得や新たな水槽設備の検討など、受け入れ準備が進められてきたところでございます。 教育委員会といたしましては、8月上旬の現地確認におきまして、台北市立動物園の受け入れ態勢が整ったことを確認したことから、このたび天然マリモの貸与を行うこととしたところでございます。 次に、台北現地の反応についてでございます。 一昨年の公開時には、初めて見る不思議な球体であるマリモの姿が多くの来園者にインパクトを与えたものと伺っているところでございます。また、その後の動物園側からの情報でも、ほとんどの来園者がマリモの展示を見て帰られているところであり、マリモへの関心は極めて高いと受けとめているところでございます。 台北市立動物園長からは、いよいよ天然マリモが展示できることを動物園職員一同、大いに心待ちにしていると伺っているところであり、釧路市が誇る国の特別天然記念物、タンチョウとマリモがそろうことで、台湾と釧路市の結びつきがさらに深まっていくものと考えているところでございます。 次に、当日の式典の概要についてでございます。 新タンチョウ舎の式典概要につきましては、新タンチョウ舎公開宣言の後、除幕式が行われ、天然マリモの貸与式も引き続き行われる予定と伺っております。その後、会場に隣接する両性爬虫類館内のマリモ常設展示施設へ移動し、窓越しの新タンチョウ舎を背景に天然マリモを観覧することなどが検討されておりますけれども、詳細につきましては、現在、台北市立動物園において内容を詰めている段階でございます。 次に、社会教育施設としての動物園の位置づけ等についてでございます。 動物園は、市民を初めとした来園者が多様な生き物たちについて学び、この自然環境を次世代に残すために何が必要であるのかを考えることができるよう、命と触れ合い、命を紡ぐ役割を担っていくことを基本理念としております。この基本理念に基づき、動物園でしか味わえない体験や感動を通じて、来園者に命の大切さ、環境保全の大切さを伝えていくことに努めているところであり、特に小学校の児童に対しましては、動物園における触れ合い体験を通じて命に触れてもらい、感じてもらうことで、その大切さを伝えているところでございます。 また、命を預かる動物園の仕事を子どもたちに伝えるとともに理解を深めてもらうため、職業体験の場などを提供しているほか、出前講座のメニューとして、小学校に出向いて動物園の役割や取り組みの普及啓発を行っているところであり、今後もこうした活動を積み重ねていきたいと考えております。 次に、カムイに会える釧路市動物園整備事業の内容についてでございます。 事業の目的といたしましては、動物園がアイヌ文化関連施設等へ旅行者をいざなう拠点となるとともに、来園者の動物とアイヌ文化との深い関係性の理解を深めるために、アイヌの方々の協力と参画をいただきながら、タンチョウやシマフクロウなどの北海道に生息する動物たちとアイヌの暮らしとのかかわりを理解できるプログラムや、観覧施設の整備を想定しているところでございます。 事業のエリアは正門から北海道ゾーンまでと考えているところであり、事業の詳細につきましては、今後、釧路、阿寒、両アイヌ協会の方々や専門家のご意見とご助言を伺いながら検討してまいりたいと考えております。 次に、台北市立動物園からの動物の譲渡に関する検討についてでございます。 台北市立動物園からの動物の譲渡につきましては、当初、平成24年ごろにはアミメキリンに関して調整をしておりましたが、台湾が口蹄疫発生国であるため、偶蹄類の日本への輸入が禁止されており、断念した経緯がございます。 また、釧路市動物園内で不在となっておりますオランウータンの雄の導入の可能性についても探りましたが、台湾からの霊長類輸入禁止が続いているため、譲り受けは困難な状況にあります。 台北市立動物園で飼育されております動物の多くは熱帯、亜熱帯動物であり、釧路市動物園において飼育可能な動物は多くはございませんけれども、今後も法規制等の動向を注視しながら、譲り受けられる動物についての検討は常に続けてまいりたいというふうに考えてございます。 次に、博物館展示のマリモについてでございます。 博物館に展示しているマリモは天然マリモであり、阿寒生涯学習課マリモ研究室が研究用に採取したマリモを展示しているものでございます。この展示資料には、阿寒湖のマリモが特別天然記念物である旨の解説を日本語と英語で付しておりますが、来館者の皆様に貴重な資料であることがより伝わるよう、解説の表現について専門家の助言もいただきながら見直したいというふうに考えてございます。 次に、小学校における博物館の利用状況についてでございます。 平成30年度に、社会見学や総合的な学習の時間など、学年単位で博物館を利用した釧路市内の小学校は、3年生が5校、4年生が3校、6年生が2校の合計10校となっております。このほか、少人数のグループ学習でご来館いただく場合もあり、全体では20校ほどの小学校からご利用いただいているところでございます。 議員ご指摘のとおり、博物館では、タンチョウ、マリモ、アイヌ文化など郷土の文化を学べる貴重な資料を展示しており、また釧路市社会教育推進計画の中でも、地域や学校において文化財に関する学習機会の充実を掲げておりますので、より多くの学校に利用していただけるよう、今後も周知に努めてまいりたいと考えております。 最後に、釧路市立博物館アイヌ文化展示コーナー強化事業についてでございます。 博物館の常設展示室4階には、サコロベの人々と題したアイヌ文化展示コーナーがございます。アイヌ政策推進交付金事業では、このコーナーにアイヌ文化を紹介する映像展示を新設する予定であり、今年度は映像装置の製作を行います。映像コンテンツにつきましては、当館所有の最古級木綿衣、口承文芸、儀礼、古式舞踊などを含め、今後、地域のアイヌの方々と一緒に検討していくこととしてございます。 また、このコーナーにおいて、インバウンドの増加に対応した展示解説の多言語化を進める予定であり、中国語や韓国語などの展示解説を追加していく予定でございます。 私からは以上でございます。
○議長(松永征明) 大越議員。
◆12番(大越拓也議員) まずは、
会計年度任用職員からお尋ねしたいと思うんですけれども、移行した場合の経費が約5,900万円ほど増だというお話を伺いましたけれども、
会計年度任用職員制度移行に当たって、これ釧路市だけの話じゃないので、当然国のほうでも検討はされていると思うんですけれども、地方公務員法などの改正の趣旨を踏まえて地方財政計画に必要な財源を盛り込むような、市長会など、そういったところにも働きかけて国に要請していると伺っていますけれども、財源措置の見通しというのはどのようになっているんですかね。
○議長(松永征明) 総務部長。
◎総務部長(平山幸弘) 平成30年10月に国が示しました
会計年度任用職員制度の導入等に向けた事務処理マニュアルにおきましては、新たに支給すべき期末手当の所要額の調査を行い、地方財政措置についても適切に検討を進めていく予定として示されておりますものの、現時点におきましては具体的な措置について示されていない状況にございます。このことから、今後も引き続き北海道市長会を通じまして国等へ要請してまいりたいと、このように考えております。
○議長(松永征明) 大越議員。
◆12番(大越拓也議員) 交付税措置など臨時的なものではなく、恒久的な財源措置ということで、今、北海道市長会というお話ありましたけれども、それでは北海道市長会のほうに強く国に要望していただきたいと思いますので、その辺よろしくお願いいたします。 こども保健部長にお尋ねしたいと思うんですけれども、よろしいですか。 現在、放課後児童支援員ですか、児童厚生員について、担当課に伺ったんですけれども、配置が必要な人数が118人に対して103人と、15人が今欠員している状態だと伺っております。 全てがパートタイム職員であり、館長職も全てパートだというふうに伺っているんですけれども、今回の改正に伴ってフルタイムでの厚生員の配置をすることで、例えば事故やけがの対応など管理者責任である、館長が不在であればパートの厚生員の負担が大きく、フルタイムの館長の配置が必要ではないかと考えるんですけれども、現在欠員が出ている児童館については館長や厚生員の残業が、ほかの児童館の厚生員の配置など工夫をしながら対応していると伺ったんですけれども、可決後、しっかりと早い時期に制度の内容を厚生員、特に館長職に対して説明をしっかりして、聞き取りや希望などの意見集約、また今後の体制づくりをすべきと思うんですけれども、その辺の見解をお示しください。
○議長(松永征明) こども保健部長。
◎こども保健部長(大坪辰弘) 現在、6月議会でもご質問あったんですけれども、児童厚生員のほうが欠員状態というふうになっております。 市の広報紙、ハローワーク、報道依頼、そういう部分でもなかなか集まらないというところで、今後につきましては新聞広告なども行いながら、まずは大優先として欠員の補充、埋めるということを考えたいと思いますけれども、
会計年度任用職員制度導入後における館長職のフルタイム化などにつきましては、そもそも人数が足りないというところでは懸念される部分はあるんですけれども、フルタイム化によってどのような体制がとれるのか、少しは緩和できるのかという部分もございますので、ここにつきましては総務部と協議をこれからしてまいりたいというふうに思っております。
○議長(松永征明) 大越議員。
◆12番(大越拓也議員) 現状では、全てパートタイムだというところで対応しながら欠員が出ていて、にもかかわらずパートタイムの方が超勤対応しているという。で、欠員も15名いると。募集をかけても来ないと。やっぱり待遇だと思うんですよ。そういった意味で、現状の今の課題の認識として総務部長はどのようにお考えですか。
○議長(松永征明) 総務部長。
◎総務部長(平山幸弘) 今、児童厚生員に欠員が生じていることに関しましては、大変重大な問題だと考えております。欠員が生じている要因としましては、待遇面ですとかさまざまな課題があるというふうに認識をしているところでございます。
○議長(松永征明) 大越議員。
◆12番(大越拓也議員) 先ほども申しましたけれども、15人が欠員状態であると。全てがパートタイム。そのパートタイムの一部の方が欠員をカバーすべく残業を行っているというのが現状でございまして、やはり館長、館の責任者たる方がパートタイムというのはいかがなものかなというふうに思うんですね。今後の制度の改正によってこの辺をしっかりと、現場のニーズに合った体制づくりを強く要望して、これに関しての質問は終わらせて、次の質問に入りたいと思います。 順番変えますけれども、地域共生社会に向けた包括的支援と多様な参加、協働の推進についてお尋ねしたいと思うんですけれども、私、長々と中間報告、一例を述べさせていただいたんですけれども、要は何が言いたいかというと、ヒントじゃないですけれども、先ほども述べましたが、断らない相談支援を中核とする包括的な支援体制の構築などに向けたより具体的な検討を行い、今年度内に最終取りまとめを行うと。 断らない相談支援を中核、言ってしまえば、先ほど市長からもご答弁ありましたけれども、くらしごととか、また包括支援センターというのが出てきましたが、そこは確かにそうだと思うんですね。ただ、国がこれからやろうとしているということを、でき上がってから、さあやりましょうと言っても、地域のさまざまなニーズとか事情とかもあると思うんですね。 そういったところはしっかりと、福祉部なら福祉部で現状のニーズ調査などということも必要だと思いますし、あと例えばですけれども、一例ですが、こども保健部で釧路市自殺対策計画など策定していますけれども、これの重点施策には高齢者対策とか生活困窮者対策というのも含まれているから、そういったところも、市のほかの計画などにも共通する部分、つまり部をまたがるというか、横断的な対応ということも検討しなきゃいけないのではないかなという意味合いで、先ほど長々とお話しさせていただいたんですけれども、当然福祉部でも、福祉部だけで対応なんていうのは大変だというか、物理的に無理だというのは重々承知で、ほかとも連携しなければいけないというふうに思っているとは思うんですけれども、その辺、福祉部長の認識はどのようにお考えですか。
○議長(松永征明) 福祉部長。
◎福祉部長(奥山栄子) 今、大越議員からご指摘があったとおり、このたび庁内連携会議、こういったものを立ち上げた経緯につきましても、これまでご説明させていただきましたとおり、複合的、複雑化した課題を抱える個人や世帯に対する適切な支援、また対応、制度のはざまの問題など、それに対して庁内横断的に速やかに対応したいということで立ち上げたものでございます。 その上で、福祉部内ではなかなか対応できない案件が多くございますので、例えばこども保健部、教育委員会、そういったところと連携していくのが必要であるという認識でおります。
○議長(松永征明) 大越議員。
◆12番(大越拓也議員) 相談だからくらしごとというふうに、よく委員会でも答弁でありますけれども、委託しているという認識じゃなく、自分たちが主体だというところで、お任せするところはお任せして、部をまたがるところは連携しながら委託していくというのが当然だと思うので、その辺は要望で終わりたいと思います。 最後に、博物館と動物園の質問をしたいなと思うんですけれども、実は私、動物園と博物館、釧路市の小学生の利用状況というのを原課にお伺いしたんですけれども、先ほども答弁ありましたけれども、どうなんでしょうかね。例えば、動物園でいうと、回数でいうと53回、博物館でいうと10回で、学校によっては、例えば小学校って全ての小学校行っているのかなと思ったら、行っていない小学校もあるんですね。博物館に関しては、学校単位でいくと行っていない学校のほうが多々あったということについて件数見たら驚いたんですけれども、その辺どのような認識でございますか。
○議長(松永征明) 教育部長。
◎学校教育部長(高玉雄司) 博物館の利用状況でございますけども、私の手元にも資料ございますが、直接利用しているところで合計10回というふうになってございます。博物館にはいろんな、行っての利用というのもありますし、あるいは博物館から来ていただく出前講座を利用するという方法もございます。あるいは、博物館からのトランクキットといいますか、そういうグッズを使った、それを学習の場で深めていく。そういったさまざまな手法によって学習機会を与えているところでございます。
○議長(松永征明) 大越議員。
◆12番(大越拓也議員) そうなんですよね。キットとかも非常にすばらしいもので、私も見たことあるんですけど、あれは結構使う価値もあるなと思うんですけれども、ただ残念なのが、せっかく博物館と動物園という施設があるのに、社会教育施設って考えたときに、直接お話伺いましたけれども、ある学校の先生がこんなこと言ったんですよ。せっかく国の天然記念物であるタンチョウとマリモがあるのに、なぜ台北動物園には行くの、釧路市動物園には両方はそろっていないのにと。 また、台北動物園では小学4年生は必ず動物園に行くということは、今後、台北市の子どもたちは全員と言っていいほど釧路市にある特別天然記念物のタンチョウとマリモを目にするわけなんですね。本家本元の釧路市においてそういう状況にないということは、これはいかがなものなのかなと。もし、可能であれば、天然で無理だと言うんなら、例えば釧路市動物園にマリモを置いたっていいと思うんですけれども、その辺のご認識はいかがですか。
○議長(松永征明) 生涯学習部長。
◎生涯学習部長(川畑浩士) 今、動物園へのマリモの展示についてのご指摘をいただきました。 台北市立動物園のほうでは、先ほどご答弁でも触れましたけれども、天然マリモの展示に向けて水槽設備の充実ですとか、また専属の職員を配置する中で飼育栽培の待遇をしっかり図っていただいたという経緯がございます。また、博物館につきましても植物専門の学芸員がいたり、また阿寒のエコミュージアムセンターにつきましてもマリモの学芸員等、そういった専門家がいる中での天然のマリモの飼育をしているという経緯がございます。 その中で、今、大越議員のほうから人工のマリモでもというお話がございましたけれども、人工マリモの栽培につきましても、冷却装置ですとか、水流を発生させる装置ですとか、さまざま飼育設備の整備というのが一定程度必要になってまいります。 あと、光合成をするという生き物なものですから、光の条件ですとか水質など、かなりさまざまな条件整備が必要になりますので、そこは一定のハードルがあるのかなというふうには思ってございますが、ご提言のように、台北のほうでこれら両方が、釧路市を代表する天然記念物がそろうという状況の中で、釧路市内においてもそういったものをまず動物園等でごらんいただく中で、来園者にマリモが生息する阿寒湖へも足を運んでもらうような、そういった目的を持ってマリモを展示できないかという考え方というのはあるなと受けとめてございますので、そこは、比較的ハードルの低い人工マリモのことも含めて、どういった展示ができるのか、どういった場所であればできるのかといったようなことも、専門家の助言もいただきながら研究をしてみたいなというふうに思ってございます。
○議長(松永征明) 大越議員。
◆12番(大越拓也議員) 教育長にお尋ねしたいと思うんですけれども、先ほど博物館と動物園の利用状況、小学校のご説明がありましたけれども、私、思ったのが、教育委員会として、社会教育施設ってさまざまありますけれども、市内に。特に何年生はここに優先的に行ったほうがいいみたいな指針があるのかなと思ったら、なかったんですね。 ある学校では、1、2年生が大体動物園に行くんだけれども、ふたをあけてみたら実は行っていなかったとか。というと、さまざまな家庭もあるわけですから、じゃ、家族で行けばいいじゃないかって、行ける家庭と行けない家庭もあったりとかですね。そういったときに、釧路市の、先ほども博物館と動物園のすばらしさというのはご説明ありましたけれども、やはりこういうところは学年に沿ってこういう施設に行ったほうがいいぞというところに、この学年は博物館、ここは動物園は優先的に行ったほうがいいんじゃないかっていう投げかけっていうのはあってもいいのかなと思うんです。 例えば、こういうものを校長会に対して、問題提起とまでは行かないですけれども、こういうふうに有効的に利用してくれないかみたいなアナウンスはすべきだと思うんですけど、その辺いかがお考えですか。
○議長(松永征明) 教育長。
◎教育長(岡部義孝) 実は、新しい学習指導要領の中で、学校外の教育資源を活用した学習、この推進ということが明記をされております。このことは、まさに今大越議員がお話しになった、釧路でいえば博物館を活用する、動物園を活用する。もっと言うと、美術館も入りますでしょう。図書館も入りますでしょう。これら全て、新学習指導要領の中で利活用すべきということが位置づけられているということを、まずはご承知をいただければと思います。
○議長(松永征明) 大越議員。
◆12番(大越拓也議員) じゃ、川畑部長にお尋ねしますけれども、先ほど、前向きな答弁という認識で私いるんですけれども、これちょっと参考までに。釧路市立博物館のパンフレットなんですけども、この中に一言もマリモって書いていないんですよね。こういったところも中身の改訂など意識していただけたらなと。 あと、マリモ研究室の方にお伺いしましたけれども、天然マリモなんだからもう少し情報発信していただきたいというのは、担当のほうでもそのように言っていましたので、そこは遠慮なく、今、外国人観光客も来ているところでありますから、PRの仕方というのを、情報発信というのはもう少し考えていただけたらなと思うんですけれども、その辺いかがお考えですか。
○議長(松永征明) 生涯学習部長。
◎生涯学習部長(川畑浩士) 先ほども、博物館内の展示の解説の見直しについてお話をさせていただきました。具体的な解説の部分の見直しにつきましては、文化庁の許可を得て採取をした天然マリモが博物館内にあるんだというようなことをうまく表現できないかなというふうに考えてございまして、その辺の表現も専門家の知見をアドバイスいただきながら考えていきたいと思ってございます。 また、今ご指摘のあったパンフレット等への掲載についても検討していきたいと思ってございますし、また博物館については、特にインバウンド、クルーズ船等が来たときには欧米の方中心にかなりのお客様がおいでいただいておりますので、先ほどの答弁の中でも触れたアイヌの交付金等を活用した多言語化等についても、そういったさまざまなチャンスを通じて館内の体制の充実というのを図っていきたいなというふうに思ってございます。
○議長(松永征明) 大越議員。
◆12番(大越拓也議員) 吉田部長にお尋ねしてもいいですかね。 先ほど、台北動物園で観光PRというところで、個人旅行者をターゲットにPRみたいなことという話がありましたけど、聞いたところによると、外国人観光客でもしつげん55パスとかが非常に人気だという話があったんですけれども、そういったものを意識したようなPRの仕方をされるんでしょうかね。
○議長(松永征明)
観光振興担当部長。
◎
観光振興担当部長(吉田英樹) 外国人旅行客、特に東アジアは、近年、団体旅行から個人旅行化が進んでいる。台湾も御多分に漏れずそういった傾向が続いております。 釧路市が打っているさまざまな政策の中に、今、議員おっしゃいましたしつげん55パスをインバウンドノベルティーとして提供している。これは、一定の条件のもと、団体旅行でお越しになる場合にこれを利用していただいているという意味で、そういった施策を講じているということでございますが、そういった意味でいうと、似たような制度で個人旅行者を対象にしたものがないというのは実態でありますから、台北動物園の式典の日のキャンペーン会場を使って、何かこれに類似するような、あるいはこれに類似はしないけれども、FIT、個人旅行者に対して何らかの、釧路あるいはひがし北海道に旅行したいという意識づけをさせるための施策を打ってまいりたいと、このように考えているところでございます。
○議長(松永征明) 大越議員。
◆12番(大越拓也議員) それじゃ、最後、市長にお尋ねしたいと思うんですけれども、市長はけさの冒頭の市政報告の中で、マリモは釧路市の宝というふうにおっしゃっておりましたけれども、今、博物館、動物園の話を通してマリモについてるる質問させていただきましたけれども、現状、博物館を例えば見ても、天然マリモが実はそのように展示されて余りPRされていなかったという問題と、台北動物園には釧路市の特別天然記念物であるタンチョウとマリモが今回両方行くわけで、向こうも見せ方にこだわった展示の仕方を考えているところで、じゃ、釧路市動物園も今後そういったことを考えたほうがいいかなと思って、教育長初め部長等に質問させていただきましたけれども、市長としてはどのような認識でございますか。
○議長(松永征明) 市長。
◎市長(蝦名大也) 大越議員の質問でございます。 私どもが、日ごろからこの地域にあるもの、マリモ、そしてタンチョウはまさに宝とお話をしていますけど、全てのこういった資源というものは大切なものであるというところの中で、活用していくということは極めて重要なことだと、このように考えております。 動物園とか博物館のどのくらいのというところまでしっかりと、また議論の熟知のところまでできていないので、なかなかその部分にはお答えすることが私の中では今困難な状況でございますけど、今、岡部教育長のもと、教育委員会でもしっかり検討しながら進めているところでございますので、こういった機運というのを高めていくことが重要だと思っております。 あわせて、この分野でなく、先ほども共生社会の部分でも同様でありまして、ほかの部署でもあるだろうというご指摘をいただいたということであります。つまり、常にそういったほかの分野との関連というか、ここのところをどうやってつないでいくのかということが大きな課題だと思っております。 想定するには、例えば博物館の場合、合併するまでは、マリモは阿寒湖畔でありますから阿寒町という形の中で、ある意味そのままずっと来ていたのか。その後、何回か改訂があったときにそういった部分がなかったのかなどなどということもあるわけでありまして、いま一度、そういった細かなことというんでしょうか。私もよく役所の中で、大きいことは市役所の中の誰が判断してもきっと変わらないことであろうと。しかしながら、我々幹部というか、その側は、小さいこと、できるだけ小さなことに気づきを持つのが我々の役割であるということの中でお話もさせていただいているところでありまして、逆に今、こういった中でのご指摘をいただいたというのは大事なことだと、このように考えております。 そういった観点の中で、一つ一つ行っていることをいま一度確認していきながらしっかり進めていくということが重要なことと、このように考えてございます。
○議長(松永征明) 大越議員。
◆12番(大越拓也議員) これ要望で答弁要りませんけれども、台北動物園との友好園ということで、そのあかしみたいなのが釧路市動物園のどこにあるのかなと思ったら、猛獣舎の向かいの休憩所にあるんですね。その休憩所に入らないとわからないんですけれども、入ると壁に展示はされているんですけど、残念ながら結構劣化していて、ただ張っているって感じで、台北動物園のマップまであるんですけど、マップのMAPという張り紙があるんですけど、Aがないんですよ。 そういう状況なので、そういったところも、いろんな意味で展示したんだと思うので、展示した後も、今後も新たな式典もやりますので、そういったことも踏まえて見せ方とか、ただ張ればいいんじゃなくて、その後のことも考えながらいろいろ取り組んでいただきたいなと。 これは要望で、終わりたいと思います。ありがとうございました。 (12番 大越拓也議員 議席に着席)
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△散会宣告
○議長(松永征明) 本日はこれをもって散会をいたします。 午後3時51分散会
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